その優しさは ページ20
バン「お前……… 何で……」
A「あの時の指輪
……… その子にでしょ?」
バン「ッッ…」
A「声か顔か… 何が似てるのか わからないけど
アタシはアタシ。
悪いけど……… 全くの別人だ から …ッッ!!」
バン「おいっ!?」
言い終わる直前に 胸を押さえるA
苦痛に歪んだ表情に、バンは一歩踏み出すも
すぐに出された掌に それ以上 近付く事が出来なかった
A「ッッ…… いい…。
中途半端な 優 しさ なんか… 要らな い。」
絞り出すような そう言うと、
Aは ごそごそと何かを取りだし 放り投げた
バン「!」
……バスッ
バンの手に収まったソレ
バン「テメ…… コレ…」
A「…… アタシはアンタから盗んだの。
でも… 贈る相手がいるのなら ソレはその人のもの
そんなの… 盗めない。」
バン「ッッ…… コレは俺のモンだ 」
A「…じゃあ、アンタの心は誰のもの?」
バン「は?」
A「…… ソレは "誰の為" に集めてるの?」
バン「…… 」
無言のまま 立ちすくむバンに Aは目を伏せて 立ち去る
すれ違う一瞬
バンの左手が Aの左手を掴もうとするが、
空を掴むように すり抜けた
ザッ…
……ザッ…
………… ザッ…
遠ざかる足音に バンはゆっくりま その場に腰を下ろし
掴めなかった左手を見つめる
バン「〜 ッッ 」
バンッ!!!
…… ヒュゥ…
… パラ…… パラパラ…
乱暴に投げつけられたソレは 地面に当たり、
その時何処からか吹く風に ページが捲れた
バン「……チッ
馬鹿は …俺かよ 」
そう呟いて 手を伸ばすバン
返された
バン「……ぁ?」
と、その時 表紙裏の膨らみに気付き ページを捲るバン
そこにあったモノを見るとすぐに
バンは勢い良く 走り出すのだった……
【70話 その優しさは " 誰の為 "】
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紗夜(プロフ) - 続きを…続きをください! (2021年9月16日 12時) (レス) id: 5c2d649dea (このIDを非表示/違反報告)
名無しのもっけ - 面白かったです(^∀^) (2020年9月25日 19時) (レス) id: 73b959674c (このIDを非表示/違反報告)
スタウヴァ - これ、完結じゃないですよね?ま、頑張ってください (2017年8月9日 23時) (レス) id: 78cc264e0d (このIDを非表示/違反報告)
かなえ - 続きが気になります!更新頑張ってください! (2016年12月26日 1時) (レス) id: 73f5282405 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 完結してないと思うのですが…。更新待ってます。 (2016年8月16日 13時) (レス) id: 49bd569986 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:色欲 | 作成日時:2014年12月17日 22時