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『い、いたい⋯⋯』
私は何とか身体を起こし、地面に座り込んだ。幸い、骨が折れていたり、大きな怪我を負ったりはしていなかった。膝に手をつくと、ぬるりとした嫌な感触が肌を伝う。見ると、小さな掌が赤く染まっていた。
『ち、血だ⋯⋯！』
瞬間、全身にぞわりと寒気が走った。よく見ると、腕や指にも切り傷がいくつか付いている。それを視認した瞬間、どくどくと痛みが身体中に広がっていくような気がした。涙がぽろぽろと溢れ、どうしたらいいのか分からずにショッピくんのことを見上げた。
『ど、どうしよ、ショッピく⋯⋯』
ショッピくんは、呆然とそこに立っていた。けれど、何か様子がおかしい。涙の膜を片手で払い除けると、そこには息を荒げてじっとこちらを見つめる彼がいた。
『しょ、ショッピくん⋯⋯？』
ショッピくんが、ジリジリとこちらに歩いてくる。最早私の声など聞こえていないみたいだった。何だかいつもと違う彼に不安を覚えた私は、尻餅をついたまま後ろへ下がる。しかし、すぐに背中が木の幹にぶつかった。あっ、と思ったその時、ショッピくんはしゃがみ込み、私の足首を掴んだ。
『いた、いたいよ、ショッピくん！』
離してとばかりにもがくも、その手はびくりとも動かない。少し開いていた股の間に彼の身体がねじ込まれるようにして、密着してくる。はぁ、はぁ、と、少し荒くて温い彼の息が足にかかる。
「Aちゃん、すごくいい匂い」
『えっ、何⋯⋯？』
「な、何やこれ、今まで嗅いだことない匂いや⋯⋯Aちゃん、これ何？」
『し、知らない、おかしいよ、ね、ショッピくん、はなして』
「おかしいのは、Aちゃんやん⋯⋯ほんとに何やろ、何か、くらくらする感じや⋯⋯」
ショッピくんの顔がどんどん下に下がって行く。彼はすんすんと何度も鼻を鳴らしながら、蕩けた目で赤く染まった膝を見つめた。
ショッピくんの顔がどんどん下に下がって行く。彼はすんすんと何度も鼻を鳴らしながら、蕩けた目で赤く染まった膝を見つめた。しばらくそれを続けた後、彼は徐に口を開き、真っ赤な舌をべろりと出した。ざらりとした熱いそれは膝の上をゆっくりと這う。あまりの衝撃に何も出来ずに硬直していると、ショッピくんはうっそりと微笑みを浮かべ、
「やっぱり、甘い⋯⋯」
と掠れた声で呟く。再度大きく開けられた口から、尖った牙がちらりと見えた。
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いらお(プロフ) - お皿さん» ありがとうございます、はてなマークに笑っちゃいました（笑）応援とても嬉しいです、頑張ります！ (2023年3月2日 7時) (
レス) id: 6c40816166 (このIDを非表示/違反報告)
いらお(プロフ) - りうっこさん» 返信遅れて申し訳ありません。ありがとうございます、ストライク取れて光栄です！ゆっくりにはなるかと思いますが、更新した際にはぜひチェックしてやってください…！ (2023年3月2日 7時) (レス) id: 6c40816166 (このIDを非表示/違反報告)
お皿(プロフ) - 陰から応援してる者です...もう、本当に大好きです...ありがとうございます（泣）（？）これからも陰ながら応援させていただきます。頑張ってください!! (2023年3月1日 22時) (レス) @page27 id: 5bd738696b (このIDを非表示/違反報告)
りうっこ - ぶっ刺さりました。ドストライクです… 割と久しぶりの感覚かもです！更新めちゃくちゃ楽しみにしてるので、頑張ってください！！ (2023年2月3日 9時) (レス) @page26 id: 182708b139 (このIDを非表示/違反報告)
いらお(プロフ) - 明日花さん» コメントありがとうございます、すごい嬉しいです！拙い作品ではありますが、明日花さんの性癖に刺さったのでしたら光栄に思います。ゆったり更新してまいりますので、気が向いた時にでもまた本作品を読んでいただければ幸いです！ (2023年1月6日 22時) (レス) id: 6c40816166 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いらお | 作成日時：2022年12月28日 16時
