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(すごい、堂々としてるなぁ⋯⋯)
「あれ、ガオナァ家の⋯⋯」
「ガオナァ家？」
声に気がつき、前の席へと顔を向ける。ガオナァ、という名を知っているらしき男子生徒が、何かを隠すように手を添え、声を抑えて説明しだした。
「知らないのかよ、詐欺師の家系の」
「あー⋯⋯どうりで聞き覚えあると思った」
『⋯⋯あの、有名な方なんですか？』
「え？あぁ⋯⋯いや、あいつのことは知らないけど、家がな。誰彼構わず騙しちまうんだって」
『へぇ⋯⋯』
確かに、話術が上手そうな男の子だった。不気味なくらい完璧に作られた笑顔に、台本を読むようにすらすらと紡がれる言葉。私には真似できないような芸当だ。あれだけ社交術に富んでいるなら、危機的な状況に追い込まれても、上手く切り抜けられるのだろうか。自分の血について、不審に思った悪魔に詰め寄られてしまった時なんかには役立ちそうだ。そう、例えば、先日《ショッピくん》にされた時のような事が起こった時とか。
(い、嫌なこと思い出しちゃった)
さっきまでは忘れかけていた恐ろしい光景が浮かび、思わず頭を押さえる。そういえば、彼も入学式に参加していた新入生だったはず。あれ、それってもしかして⋯⋯。嫌な予感を背筋の寒気として肌に感じた。教壇前の壁掛け時計の針は、あと数分で始業を示そうとしている。さすがにこんな時間に入ってくる悪魔なんていないはず。かち、こち。秒針が動くのがやけにゆっくりに見える。もう少しでチャイムが鳴る時間、肩の力を抜いたその時、教室の扉が控えめな音と共に開かれる。
『あ⋯⋯」
気怠げな表情を浮かべた彼と目が合った瞬間、彼の口の端が緩やかに上を向いた、気がした。
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いらお(プロフ) - お皿さん» ありがとうございます、はてなマークに笑っちゃいました（笑）応援とても嬉しいです、頑張ります！ (2023年3月2日 7時) (
レス) id: 6c40816166 (このIDを非表示/違反報告)
いらお(プロフ) - りうっこさん» 返信遅れて申し訳ありません。ありがとうございます、ストライク取れて光栄です！ゆっくりにはなるかと思いますが、更新した際にはぜひチェックしてやってください…！ (2023年3月2日 7時) (レス) id: 6c40816166 (このIDを非表示/違反報告)
お皿(プロフ) - 陰から応援してる者です...もう、本当に大好きです...ありがとうございます（泣）（？）これからも陰ながら応援させていただきます。頑張ってください!! (2023年3月1日 22時) (レス) @page27 id: 5bd738696b (このIDを非表示/違反報告)
りうっこ - ぶっ刺さりました。ドストライクです… 割と久しぶりの感覚かもです！更新めちゃくちゃ楽しみにしてるので、頑張ってください！！ (2023年2月3日 9時) (レス) @page26 id: 182708b139 (このIDを非表示/違反報告)
いらお(プロフ) - 明日花さん» コメントありがとうございます、すごい嬉しいです！拙い作品ではありますが、明日花さんの性癖に刺さったのでしたら光栄に思います。ゆったり更新してまいりますので、気が向いた時にでもまた本作品を読んでいただければ幸いです！ (2023年1月6日 22時) (レス) id: 6c40816166 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いらお | 作成日時：2022年12月28日 16時
