BITTER SWEET (ページ34)

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YG「大丈夫か？…立てる？」

『はい……。』

座り込んだわたしを支えて立たせてくれるユンギさん。

YG「……手首赤くなってるな。医務室行くか。」

『え、でも……。』

YG「ん？…あー、もうお前は気にしなくていいよ。

ホソガがいるし。今のあいつちょっとやべーから。笑」

そう言われてホソクを見れば普段からは想像もできない鬼のような形相で、ディレクターを見下ろしていて。

HS「よくも俺らの大事なスタッフにこんなことしてくれましたね。あなたの噂は常々聞いていましたよ。これから…」

さらに捲し立てられるように言葉を並べられ、かなり怯えた様子だった。

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YG「……痛くないか？」

『はい、ありがとうございます。』

YG「ん。」

医務室でユンギさんに手当てをしてもらって。

手首はまだちょっと赤みが残るけれど、痛みはだいぶよくなったかな。

わたしが少し高いところに座っているから、ユンギさんの表情は見えないけれど。

ユンギさんがひとつふーっと息を吐いた。

YG「…さっき、まじで焦った。」

『……え？』

YG「お前があれに声かけられててさ、連れてかれそうになるし。」

『……すいません。

確かにびっくりしたけど、声はいつもかけられてたんで。』

YG「まじか。そういうのは言えよ。

……でも、ほんと、よかった…何もなくて。」

そう言って顔を上げたユンギさんの表情は今までにないくらい優しくて。

思わずドキッとしてしまう。

そのまま数秒間、見つめられたあと。

YG「……前、なんで態度が変わったかって、聞いただろ？」

『…はい。』

ユンギさんと久しぶりに話したあの時、わたしが聞いたことだった。

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YG「……お前のこと、ずっと好きだったから。」