BITTER SWEET (ページ22)

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とにかくあの空間からはやく遠ざかりたくて。

……何でまた今になって。

ユンギさんがあの日、栄養ドリンクをくれたことも。

体調の心配をして、今日声をかけてきたことも。

さっき何か言いかけたあの言葉の続きは……？

でもやっぱり、オンニと……。

もう何も考えたくなくて、テヒョンのもとに向かう足はどんどん速くなって。

TH「うわっ！！……どしたの、ヌナ。」

テヒョンが待つ部屋の扉を勢いよく開ければ、驚いたようにこちらを見て。

息が上がっているわたしのもとに駆け寄ってくるから。

TH「！！！！！……ヌナ？」

『………ごめん。ちょっとだけ。』

思わずテヒョンの胸に飛び込んでしまった。

頭の中で渦巻く色んな感情に、どうすることもできなくて。

すると、テヒョンの腕がわたしの後ろに回ってきて、背中を優しくトントン、としてくれた。

TH「……帰ろっか。」

しばらくそのまま、テヒョンは何も言わずに、ただそばにいてくれて。

わたしもだいぶ落ち着いてきたころ、テヒョンがそう言うから。

『……うん。』

そう返事をすれば、テヒョンは笑顔でわたしの手を引いた。