追い風40 side Ren ページ40
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side Ren
甘いような苦いような、すっきりとしているのに鼻の奥に留まって確かな存在感を示す色とりどりの花たち。
花屋独特の香りに包まれながら、店の人に相談しながら花を選ぶ。
今日注文して土曜日に受け取りに来るようで、真剣に、それでいて楽しみながら花を選ぶあいつを見ながら、恋心を無くしても想われている"しょうくん"とやらに嫉妬した。
子供が出来たわけではないのに大学4年で結婚するというのは、割と珍しいのではないだろうか。
社会に出て新たな出会いがあるかもしれないし、まだまだ遊びたいことも多いんじゃないかと勝手に想像する。
それでも籍を入れて添い遂げようとするということは、それだけ相性が良くてお互いを必要だと感じているからなのだろう。
そして、それをあいつもずっと分かっていたのだろう。
そういえば、今まで俺に告白してきた女子たちは、何て言ってきただろうか。
いざ自分から告白しようとしても、どうしたら良いか全く思いつかない。
そもそも告白する前はどんな態度でいたらいいのか。
どこで？どんなシチュエーションで？なんて言う？
恐らく振られることはないとは思うけれど、オッケーされたところでどう振る舞えば良い？
考えれば考えるほど何も分からなくなって、今まで自分に告白してきた彼女達に心の中で軽く敬意を表した。
『おまたせ！』
「おー。真剣やったな」
『当たり前でしょ！結婚祝いなんだから！
選んでてちょっと泣きそうになったよ』
「それはどっちを想って？」
『二人だよ。二人とも大好きな大切な人なの！』
「良い花選べたん？」
『うん。出来上がりが楽しみだな〜』
「先生と姉ちゃんにおめでとうございますって言っといて」
『ふふ、ありがと永瀬』
「どういたしまして」
たくさん何度も頭で考えたところで、多分思い通りにはいかないだろう。
そもそも当日こいつがどんなテンションで来るかも分からないのだ。
もう流れに任せて自然体でいこう、と半ば諦めを混じえて、彼女を家まで送り届けて帰路につく。
たった2ヶ月前に知り合ったばかりなのに、この家まで来るのも4回目だ。
次ここに来るときには、決着も付いているだろう。
そう考えながら自転車を漕ぐ、夏の夕暮れ。
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ぱぴこ(プロフ) - kikiさん» 登録ありがとうございます（ ; ; ）疾走感あふれるなんて、勿体ないお言葉です…！続編や他の話も、私の自己満足になってしまいそうですが、もしお気に召されましたら光栄です！嬉しいお言葉をたくさんありがとうございます！ (2019年7月26日 20時) (
レス) id: 1c0a7a2bdd (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ(プロフ) - えり☆★さん» ありがとうございます！自分で設定したくせに、1の方は書いていて苦しかったです…笑、続編でもキュンキュンをお届けできるよう頑張りますので、どうぞ宜しくお願いします！ (2019年7月26日 20時) (レス) id: 1c0a7a2bdd (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - 検索でこちらのお話に導かれるようにたどり着き最後まで拝読しました。青春いいなぁと思いつつも、とっかかりが切なくて。最後まで可愛いヒロインとれんくんでした。素敵なお話と疾走感あふれるストーリーにファンになりました。お気に入り登録させていただきます。 (2019年7月26日 3時) (レス) id: 0a1831ac10 (このIDを非表示/違反報告)
えり☆★(プロフ) - 完結おつかれ様です！もうたくさんのキュンキュンありがとうございます！！紫耀くんも好きな私にとっては、、前半、主人公と同じくらい苦しかったです（笑）でも、でも、最後の最後、告白しあう所でデレデレニヤニヤしちゃって(^^)続編楽しみにしてます！ (2019年7月25日 7時) (レス) id: faf246fb32 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます！更新もバラついていたのに嬉しいです（ ; ; ）実は回収し忘れていたネタが1つありまして、続編を作ることにしました！また宜しくお願いします！ (2019年7月22日 15時) (レス) id: 1c0a7a2bdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぴこ | 作成日時：2019年6月22日 0時
