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トイレから早足で麻里の元へ帰ると、どうやら私は顔面蒼白だったらしく、ものすごく心配された。
「A大丈夫!? 体調悪い!?」
『………麻里。わたし、虐められるかも、』
「は?話が見えないんだけど」
『永瀬が、モテるの、忘れてた。
彼女って、バレたら、ころされる…』
「………ああ、そういうこと?」
『笑いごとじゃない!!!どうしよう!!!』
「あはははは、ごめんごめん!
いやでも、Aは多分大丈夫だって!みんな納得だって!」
『そんなことない!なんでこんなやつがって絶対 目付けられる!!』
二人でわいわい言い合っていると、教室のドアから麻里を呼ぶ声がした。
顔を向けると、ニコニコした神宮寺くんと永瀬がいて、神宮寺くんは時々麻里に会いにくるため見慣れたものだが永瀬が来るのは珍しいため、男子に声をかけられている。
廉久しぶりだなーとか、お前また焼けたと声をかけられる永瀬を見て、女子だけではなく男友達も多いのかと軽く絶望しながら、女子からも男子からも認めてもらえる彼女になるなんて無理だとため息をついた。
「麻里、今日部活休みだって」
「おっけー!教室で待ってるね!」
キラキラしたお似合いの二人に少し癒されていると、男子と話していたあいつがこっちを見て、バチっと合った視線に一瞬怯んでしまったところで、怯むどころではない一言に完全に固まってしまった。
「A!お前も待っとってー、家まで送るわ」
一瞬にして静まった教室の雰囲気も気にせず、また後でな〜とクラスへ戻っていくニッコニコの永瀬と神宮寺くん。
そして二人が去ったのを見届けて、クラスにいた全員が私を見た。
私は助けを求めて麻里を見た。
麻里はニヤニヤするだけで何もしてくれなかった。
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名無し - 一気読みしました!主様のペースで良いので更新待ってます (2020年12月12日 21時) (レス) id: 492fd25da1 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ(プロフ) - あこさん» お返事遅くなってすみません!少し生活面が落ち着いてきたので、これから更新できればと思います!少々お待ち下さい(^^) (2020年3月11日 18時) (レス) id: 1c0a7a2bdd (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - めちゃめちゃ続き気になります!更新楽しみにしてます! (2020年1月5日 2時) (レス) id: 105c11924c (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ(プロフ) - 愛美さん» コメントも評価もありがとうございます。嬉しいお言葉ばかりで私がニヤニヤしてしまいました…!番外編のくせに長々と続いておりますが、もう少し書きたいので、これからもよろしくお願いします! (2019年12月15日 21時) (レス) id: 1c0a7a2bdd (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ(プロフ) - しおりさん» ありがとうございます!ノロノロ更新ですが、これからもお付き合いお願いします! (2019年12月15日 21時) (レス) id: 1c0a7a2bdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱぴこ | 作成日時:2019年7月25日 0時