失恋5回目 ページ5
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「A〜お昼買いに付いてきて〜」
『あ、今日購買？ちょうど良かった、飲み物買お』
みんなお待ちかねの昼休み、他愛もない話をしながら購買でそれぞれお目当てのものを手に取り、レジに並んだ。
「あ、勇太たちだ」
麻里の目線の先にはサッカー部の集団がいた。
どうやらうちのサッカー部にはイケメンが揃っているらしく、校内に留まらず他校にもファンがいるレベルらしい。
部自体も強豪らしく、大会となると応援なのか目の保養なのか分からない女子で会場は大盛り上がりになるそうだ。
そんなサッカー部のマネージャーを務めているのが麻里だ。
女の子にキャーキャー言われているが、それを鬱陶しいと思っているらしい部員から信頼されている彼女は本当に凄いと思う。
「あ、石井〜！今日の練習ちょい早めに終わるって」
「あ、そうなの？おっけー」
彼らと普通にコミュニケーションを取っている麻里を見ていると、なんだか青春ドラマを見ている気分になる。
自分の青春を諦めたからなのか、友人の交友関係や部活に打ち込む姿を眺めるのが趣味になりつつある。
麻里もそれを分かっていて、私のことを本気で心配し始めたのがここ数ヶ月の話だ。
「なあ、自分石井のこと好きなん？」
『…………………は？え？私？』
「お前以外に誰がおるん」
なんだこいつ。
「あっははははは！廉くん！この子だよ！
いつも話してるA！！」
「「「「「あ〜〜〜〜〜〜」」」」」
『………え、なに？なになになに？？？』
未だ爆笑する麻里につられて、サッカー部員集団も笑いだした。
「いや、いつも石井が親友が残念すぎるって話しててさ」
「そうそう、見た目は良いのに人生棒に振るつもりかって」
「確かに本当だったわ！今も俺らのこと不審者かって思ってそう」
「てか廉！！石井のこと好きか とか！！よく聞けたな！！」
「いや、こいついつも石井のこと見とるやん？やから…」
ちょっと待って、頭が追いつかない…
なんでだ？
とりあえず私は残念な奴なのか？
いや、自覚はあるけど！でも！ちょっと！
その前に！！！
『麻里いいいい！こらああああああ！
私の知らないところで何をおおおお』
「あっははははははは！ごめんごめん！！！」
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作者名：ぱぴこ | 作成日時：2019年5月30日 22時
