一本道で迷子 (ren.n) (ページ4)

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失恋4回目ページ4

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あっけなく初恋を強制終了させた私は、想像していたより落ち込まなかった。
というのも、高校生という新しい環境に慣れるのに必死だったし、それ自体がキラキラしていてそれなりに楽しかったからだ。
徒歩圏内だった通学は電車通学になり、中学とは違う大きな校舎、割と可愛い制服、全く知らない人たち…
先生のことを心の隅に追いやれば、それを覆い隠すくらいの楽しみで溢れていた。

時々、姉が帰って来なかったり、新しく出来た友達と恋バナになったときを除いて、私は心穏やかに毎日を過ごせていた。

ちょうど夏休みが終わろうとしていたある日。
夕飯が終わったところで、両親と姉から話があると言われた。
改まって3人と向かい合うと、無駄に緊張してドキドキして、私はへらへらしながら何何？と取り繕うしかなく、姉と先生が婚約すると聞いた後も、そのノリのままへらへらと祝うしかなかったのだった。

結局その後、コンビニ行ってくると言い訳をして、緊張と哀しみと後悔を振り払う為に夏の夜を走った。
サンダルなんかで猛ダッシュしたものだから踵が靴擦れを起こし、髪もまとめず出てきたためボサボサになり、それでも走るのを止められなかったのは、きっとその日が夏休み最終日だったからだ。

他に理由はないんだ。
そういうことにしておこう。

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