一本道で迷子 (ren.n) (ページ11)

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失恋11回目ページ11

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「なんで学校の購買、カゴないねん」
『そんな大量買いする人いないからでしょ』
「てか今日の昼休みどしたん？石井俺らと一緒やったやろ？ぼっち？」
『ふつうにクラスの他の子と食べたけど…』

「え、女子ってそんなことできるん」

『女子に対する偏見すごいな！できるわ！』

へえ～～と目をパチパチさせる永瀬くん。

恐らく、勝手な、それこそ私の偏見だけど、彼の周りに寄ってくる女子たちは、そういうことをしない人達だったんだろう。
知らんやったわと感心している彼を、少しかわいいと思った。

私の順番になり、財布を開けるために自分のお茶と一緒に永瀬くんのパックジュースも台の隅に置く。

「おばちゃん、これも、全部一緒に」

と、永瀬くんが持っていたジュースもまとめてレジに読み取られ、彼は千円札を1枚出した。

『え！何やってんの、いいって！！！』
「お茶1本くらいええって。
持ってもらったし、あと…」
『ん？、なに？』

「きのう、なんかごめん」

おばちゃん袋分けてや～と私の顔を見ずにお釣りを受け取る彼は、きのうのやつとは別人のようだった。

なんだ、、良いやつじゃないか。

『永瀬くん、ありがとう』
「…………ん。ありがたくチビチビ飲めよ」

あ、なんだろう、
やっぱり少しムカつく。

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