パンダのキンプリ短編集3

スタートライン -Ren.N ページ14

Ren side




一学期の終業式の帰り



いつも通り他愛もない話をAとしながら歩く





『ねえ、夏休みどっか行こうよ？』



廉「どうしたん急に。今までそんなこと言ってこんかったやん。笑」



『来年受験で忙しいでしょ？だから高校最後の思い出づくり！』



廉「ちなみに何するつもりなん？」



『えー、お祭りとか海とか行く？とにかく夏っぽいことしたいよねー』



廉「人多いとこばっかやな〜ダルいわ〜。幼馴染の俺なんかじゃなくて友達と行ったら？」



『はいはい、人混みが嫌なのね。じゃあ誰と行こっかな〜』





AがLINEの友達欄をサーっとスクロールする姿を横目で見る



本人は気づいていないだろうが口が尖ってしまっているのが可愛い





『あっ、平野君とか暇かな？』



廉「え、平野って紫耀？」



『そうだけど？』



廉「仲良かったっけ？」



『遠足で同じ班になってからボチボチ？廉が部活の時とかたまに一緒に帰ったりしてたし。』



廉「ふーん……」




Aが話しながら操作していたスマホをカバンにしまう



早速紫耀に連絡をいれたらしい



まあ、紫耀の女嫌いは男子の中では有名な話だし、きっとお断りの連絡が来るだろうな〜なんてぼんやりと思っていた

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