彼女にとってこの世界は狭かった。 (ページ4)

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見張り　番外編ページ4

～ハルタside～

　
　いつものように船でのんびりしていた。明日には島に着くらしいし、今度の物質調達係は12番隊だけど準備するのはまだ早いと思っていた。昼からでも十分間に合うからって、そう思っていた。

　なのに、こんなことになるなんて。オヤジに顔向けできない。今頃騒ぎになっているのかな？12番隊隊長失格だ。
　僕だけじゃなくて他の隊員他の隊員(・・・・)を巻き込むなんて。

　僕はその時たまたま甲板いた。
　海が綺麗だな～と思って見ていた。
　その頃はお昼時ということもあって甲板には、ほとんど人が見当たらなかった。
　ただ海を眺めるだけの時間……、海がうねった。オヤジが作る津波みたいだな～と思って見ていたら、潜水艦が現れて…敵襲！そう気がついた時にはもう遅かった。あの変化に気がつかないなんて、油断しすぎた。周りにいた人を巻き込んでしまった。後悔の波が押し寄せてくる。
　その後殴る蹴るの暴行を受け、世界政府の諜報員、サイファーポールに引き渡された。
急な敵襲のために持っていた護身用の小刀等といった武器という名の武器は全て没収。手足を拘束され括りつけられ、現在にいたる。

左上から右下↘️に右目を覆うように布を巻き、おでこに幅の広いでも分厚くないハチマキみたいなのを巻き、頭のちょうどカチューシャを着ける所に布を巻き両耳まですっぽり覆っている。
そして、上下長袖足元は淡い青色と白を基調としたスニーカーで、中は靴下を穿いた足が収まっている。両手は後ろで組んで見えない。
　要するに髪と両目、左目下以外全て布に覆われているといった、変わった出で立ちだった。

　その人は僕をじっと見ていた。
すると突然目つきが鋭くなり歯を食い縛り、唇を噛み始めた。
驚いた。見た目に驚いたのではない。数は少ないけど、名誉ある傷痕を見られるのを嫌がる人もいるから、その類いかと思っていたからだ。
ただ単純にその態度の意味に気がついたからだ。

　バレたことに気がついたその人は僕の左頬を
　思い切り殴った。