46個目の扉＊ ページ3
徳川side
“こういうの、も、止めよ”
そう、発した数秒後、学秀は「…ッは?」と声を溢し紫紺の瞳に“無理解”の感情を宿す
「……どういう…意味だ…?」
学秀の震えた声音
心臓が痛む
けど…言わなきゃ…
『…ぁ…あの、ね?学秀からのキ、ス…とか…気持ちは凄く嬉しいし…嫌じゃないんだよ?は、恥ずかしいけど…ね?すごーく嬉しい』
「ｯ…なら…!!」
瞳を揺らし、言葉を発し様とする学秀の口をゆっくり身体を起こして手で塞ぎ『でもね…』と紡ぐ
『付き合ってもないのに…こういう事するのはいけない事だと思う…。……それに…』
“それに” その先の言葉はあるのに、
出て来ない
紡げない
吐き出せない
何れにせよ、その理由は明確で…
ﾄﾞｸﾄﾞｸ 心臓が嫌な音を立てる
「……僕は…今…､フラれてる…のか…?」
僅かに瞳を震わせ、言葉を零した学秀
左右に首を振り、否定
『違う…。学秀をふって何か……』
「なら──」
『──何で私なの?』
学秀の言葉
それを遮って、小さく､されど大きく、疑問を落とす
『何で私なの…?何で他の子じゃないの…?私より可愛い子は此処にいるのに…、どうして私なの…?』
ずっと気になってた
ずっと引っ掛かってた
どうして私なのか
どうして他の子じゃないのか
どうして私に拘るのか
どうして私が好きなのか
どうして……どうして私が学秀の幼馴染なのか……
『っ……ねぇ、どうして…?どうして学秀は､私に優しくしてくれるの?どうして､私が好きなの?』
「……」
学秀は､何も言わない
別に､何か言って欲しい訳じゃない
『…私と学秀はさ…、長い付き合い…だよね』
「……あぁ」
「誰よりも…Aの事なら全て知ってるつもりだ」と、真摯な目を向ける学秀に、浅く頷く事しか出来ない
誰よりも……親何かよりも…学秀は私を知ってる
それは紛れもない事実で……だから──
『学秀は私と付き合い長くて…私の事情全て把握してくれて……』
──だからこそ、今、学秀を信じる事が出来ない
『ｯ……一番一緒にいたから…学秀は私を好きになったんじゃないの…?もし、私じゃない他の子が学秀の幼馴染だったら、その子を好きになってたんじゃないの?』
ドロドロ 心に留めていた想いが溢れ出す
早まる脈拍
『ねぇ、学秀』
早まる呼吸
それ等全てを無視して
学秀の目を見据えて、
『同情と愛情を、吐き違えてない…?』
疑問の種を、吐き出した
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サヤ(プロフ) - 桜南さん» ｱｾｱｾ。ありがとう御座います(1年経ちそうな返信ですみません)またのんびりのんびり更新する予定ですのでお目通し頂けましたら幸いです！！ (2022年5月11日 4時) (
レス) @page6 id: 54deb64473 (このIDを非表示/違反報告)
桜南 - この作品すごく好きです!続き楽しみにしてます! (2021年6月26日 13時) (レス) id: 25a9b19637 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - 浅野月愛さん» そうだったんですね！あ、はは……あおちゃん…、葵さんに個人的な質問をするチャンスだと思ったらつい…お恥ずかしい限りです…。それと、この作品は預かってるとは言え一応菜花さんのですから出来るだけ質問は本作の方で御願い申し上げます(><) (2019年1月27日 15時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
浅野月愛 - サヤさん» サヤさん宛てです！カップルの会話で、アヤさんとサヤさんのコメントが沢山あって気になってたんです！ (2019年1月27日 9時) (レス) id: e6ca85b3e9 (このIDを非表示/違反報告)
菜花 - 浅野月愛さん» 此処には葵さんがいすぎてどの方の事か見当付かないのですが、もし、合作させて頂いてる葵さんの事でしたら違います。此方こそ申し訳ありません。理由を御訊きしても良いでしょうか…? (2019年1月27日 6時) (レス) id: b56c1459fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜花 | 作成日時：2018年5月1日 0時
