いつも通りの ページ3
「ん、ぅ……くぁっ…」
まだ頭が動いて居ない状態だが、無理やり目を開け欠伸を欠く。
だが、まだ布団からは出ずにジッとしている。
別に、面倒くさいとかの感情の所為では無い。
＿_________居るのだ。今日も。
______________『ん、おはよ主。良く眠れたかい？』
『お早う。…あ、鎖骨が見えて居るよ。ほら、隠さなきゃ。』
一人は白く綺麗な髪、金色に輝く瞳をした青年。
もう片方は、濃ゆい藍の髪、片目が潰れた青年。
「おはよう。国永、光忠。」
薄く笑みを浮かべると、国永が私の腰を引き寄せると、ふわりと自分の胸の中に収めた。
鶴丸「……ん、霊力も匂いも鼓動も何時も通りだな。」
そう。毎朝毎晩『霊力、匂い、鼓動』の三つを確認される。
まぁ、"普通の本丸"ではやらないだろう。
燭台切「さ、主。点検も終わった所だし、朝餉に行こうか。」
「うん……。」
のそりと畳に足を運んで、審神者部屋を出る。
_________一つだけ断言しよう。
此処の刀剣は『出来損ない』である、と。
広間の前に着き、ガヤガヤと賑わう広間の障子を開ける。
と、全員の視線が一瞬にして此方に向く。
「皆んな。お早う。」
ニコリと笑うと、一番奥にある、座椅子へと向かう。チラリと見える厨にはセカセカと動く歌仙が見えた。
座る前に謝ろう。また、一人で此の量の料理を作らせてしまった。
「か、歌仙……。ごめんね。今日も一人にして…。」
頭を下げると、歌仙は『いいさ。主の為だ。』と言った。
「夕餉は一緒に作るね。、約束。」
私はそう言った後、お盆に料理を乗せ広間へと戻った。
「燭台切光忠、歌仙兼定……料理の得意な刀剣、か。」
私は一言呟いた後、朝餉に手をつけた。
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作者名：ねむの | 作成日時：2018年12月3日 21時
