私と君と、君とあなたと(１) (ページ10)

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平野くんの素直さにわたしも本音がポロリと出てしまったが、

言った途端に恥ずかしさが込み上げてきて

耳がなんだか熱くなってきた。

ただ、髪が長いおかげでわたしの耳が赤くなり始めていることに

平野くんはおそらく気づいてはいないのだろう。

紫耀「、、素敵か、、。

そんなこと面と向かって初めて言われたかも。

早坂さん、ありがとう。」

A 「どういたしまして。笑」

紫耀「あのー、、、もしよかったらでいいんだけどさ、、、」

何かを言おうとしている平野くんだけどその後の言葉が続かず

少しの沈黙が流れる。

その沈黙に耐えきれずわたしは

A 「ん？？どうした？？」

と、問いかけると

平野くんは「はぁ〜〜」と大きな溜め息をついたあと

紫耀「なんか俺、恥ずかしいな。笑

ごめん！率直に言うわ！！LINE教えて！！！」

思っても見なかった言葉をいきなり言われて

わたしは"きょとん"としてしまった。

1年半片思いしていた彼から

2年になって同じクラスになれたのに声をかける勇気すらなくて

ただ遠くの方で見ていることしか出来なかったのに

今日は一緒に2人で帰れてLINEまで聞いてくれた。

平野くんの周りにはいつも男女関係なくて誰かがいて

だから平野くんにとったら女の子と2人で帰ることも

LINEを聞くことも普通のことなのかもしれない。

だけどわたしはいつも1人だったから、、、

わたしの人生いきなりどうなってしまったのか

不思議でたまらなかった。

そんなことを考えていると

紫耀「あれ？雨で聞きづらかったかな？

早坂さん、LINE」

A 「ごめん！！聞こえてる！！！LINE交換したい！しよ？」

平野くんの言葉を遮るように慌ててわたしが言葉を発したからか

それがすごく面白かったようで平野くんは笑いながら

紫耀「うん！しよ！！ありがとう。

だからそんな慌てないで。笑」

恥ずかしさを隠すようにわたしも一緒に笑ってLINEを交換した。