私と君と、君とあなたと(１) (ページ40)

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マスター「ありがとう。

だからこんなことを言うのは申し訳ないんだけど、、」

マスターは言葉に詰まって、おばさんは悲しい顔をしている。

だからわたしは、、、

A「わたしは大丈夫です！だから話し、続けて下さい！」

マスター「すまないね、Aちゃん。」

マスターはふぅーっと息を吐いた後、このお店を畳むことにしたと言った。

理由はここ最近オシャレなカフェなどが出来始めて

常連のお客さんは居るけども客足がどんどん遠退いてしまった。

そしてマスターの体力の衰え。こればかりは仕方がない。

歳をとるということは身体にもいつか限界が来てしまう。

わたしは高校を卒業したら家を出て1人暮らしをするか迷っていた。

その為、バイトを辞めるかもしれない。

マスターとおばさんは次誰かを雇うつもりはなかったので

15年というこのタイミングでお店を畳むことにしたそうだ。

お店は8月30日まで。わたしの夏休み最終日前日まで。

夏休み中は隔週で平日も営業したいからお願い出来る？と言われ

わたしは"ぜひ出勤させて下さい！"と言った。

マスターとおばさんと一緒に過ごせるのもあと少しだけ。

寂しいけど永遠の別れではないし、出会いがある分だけ別れがある。

マスターとおばさんが最後に笑顔で終われるように

わたしは精一杯頑張ろうと心に決めた。