私と君と、君とあなたと(１) (ページ25)

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今日は開店と同時に人がワッと来たのだが、

１５時を過ぎたあたりからあまり客足が良くない。

この時間にお客さんがあまり居ないのはとても珍しい。

A「なんだか今日は落ち着いていますね。」

マスター「そうだねぇ。でもたまにはこういう日もないとね。

わたし達はAちゃんみたいに若くないから、

もちろんお客さんが来てくれるのもありがたいけど

こうやってゆっくりできるのもありがたいよ。

Aちゃんコーヒーでも飲むかい？？」

マスターの考えって素敵だな〜と思いながら、

コーヒーを一杯頂くことにした。

マスターの作るコーヒーは絶品だ。

マスターと2人でコーヒーを飲んでいると

おばさんが店の奥からやってきて

おばさん「あら、2人とも。ふふ。

お父さん、わたしにもコーヒーをちょうだい。」

マスター「はいよ〜」

マスターはご機嫌でコーヒーを淹れる。

そのあとはコーヒーを飲みなが３人でおしゃべりをしていたら

17時になってしまった。

おばさん「Aちゃん、時間だよ」

A「あ。ほんとだ。

今日はなんだかゆっくりしちゃって申し訳ないです。」

おばさん「気にすることないよ。たまにはね、休まないと。」

マスター「Aちゃん、普段いっぱい働いてくれるんだから」

A「ありがとうございます。」

わたしは2人にお礼を言って感謝しながらお店を出た。

喫茶店から駅に向かう途中ケータイを見ると

紫耀【バイト終わったら教えて】

とLINEが入っていた。