よん�� ページ6
遠慮がちに肩を揺すられ、ゆるゆると瞼を開ける。
.
.
すると目の前には髪の長い美人な女性が心配そうに私を覗き込んでいて。
.
その瞳が、
あまりにも、
.
_____お姉ちゃんに似ていた。
.
.
.
なぜか、その時は私は
大丈夫 の三文字が言えなくて。
.
.
「助けて...ください...」
.
.
縋るような目で彼女を見ることしか出来なかった。
.
.
「どうしたんですか？具合でも悪いとか____」
わざわざしゃがんで私と同じ目線で話しかけて来てくれる美人さん。
.
「行くところが...ないんです」
私は目線を下に落として、小さく呟いた。
.
.
何言ってんの、私...。
こんなの、困らせるだけなのに。
.
.
今更、自分のした事が恥ずかしくなった。
.
「ごめんなさい、忘れてくださ_____」
「とりあえず、事情は家で聞きますね。行きましょう。風邪ひくから。ね？」
謝ろうとした言葉を遮られて美人さんが私の手を取り立ち上がらせる。
.
.
「え、で、でも...」
「どっちにしろ、ほっとけませんから！」
.
.
ニコッと形良く口角を上げて、歩き出す美人さん。
.
.
ふと見えた後ろ姿がカッコよくて、
頼もしくて、
.
.
「ありがとう、ございます...」
泣きそうな声でそう言う事しか出来なかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 560人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：オムライス.? | 作成日時：2017年2月26日 20時
