よんじゅうなな�� ページ49
天馬の言葉に脱力したように、ため息が出て私は肩を下ろした。
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少しでもドキドキした私が馬鹿だった...。
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「もしかして本気にしたのか？」
「しっ、してないよ！やっぱり演技だけは上手いなーって、思ってただけ！」
「だけってなんだよ！だけって！」
私をからかう天馬に、私らしくない言葉で反論してしまう。まだ胸がドキドキ言ってるのを悟られたくなかった。
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___けど、
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「公演も、大変なのに。偉いね、すごいよ天馬は」
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なんて呟いて見る、すると天馬の目がみるみる開かれる。
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「___A」
「だからっ、私も...見直して、やらんこともない」
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いつかの天馬の言葉みたいに、私は彼に精一杯の笑顔を向けて言った。
妙に照れ臭くなって、すぐ視線を泳がしてしまったけど。
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「...当たり前だ」
笑う私を見て天馬は歯切れが悪そうに声を漏らすと、そっぽを向いた。
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心なしか、頬が赤くなっている気がした。
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___そのまま、数秒の沈黙。
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「私、邪魔しちゃ悪いし帰るね」
そうだ、天馬は台本を読みに来ているんだ。そう自覚して私は中庭から出て行こうとする。
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「___待て」
「え、」
しかし、私の足は天馬の声で止められる。
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「___聞いてくれ、オレの話」
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悲しそうに目を伏せて言う天馬が、妙に寂しく儚げに見えて。
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私は思わず頷いて、彼のもとにまた駆け寄った。
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作者名：オムライス.? | 作成日時：2017年2月26日 20時
