Myosotis scorpioides【A3!】 (ページ4)

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に㌻ページ4

「ど、どうしよう...」

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勢いで施設を飛び出したのは良いものの、どこかに行く宛があるはずもなく私はとぼとぼと外を歩くことしか出来なかった。

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携帯の充電も残り、18パーセント。

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何もかも施設に置いてきちゃったや...

ふぅ、と重いため息をついてハッと我に帰った。

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目の前には見知らぬ土地が広がっていて、わいわいと知らない人達で賑わっていた。

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どうしよう...！変なところに来てしまった...！

一瞬焦りが生じて、周りをキョロキョロと見回したが誰か助けてくれるわけでもないので仕方なくこの土地を散策する事にした。

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「ビロード、ウェイ...か...」

どこかで聞いたことがある名前を口ずさむ。

どうやらここは演劇の聖地、ビロードウェイという所らしい。

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私も何度か家族と来たことがある。

もう何年も昔だけど_____...。

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なんて一人感傷に浸りながら、色んな所を見て回る。

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...に、しても色んな劇場があるなぁ

少し感激していると、一つの看板が目に入った。

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「MANKAI、シアター...」

薄っすらと覚えてる、お父さんはここの劇団の事が大好きだったんだ。

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その頃私はまだ子どもで、よく分かっていなかったけど多分ここだ。

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私は家族との楽しい思い出が蘇ってきて苦しくなる胸をおさえて、その劇場に背を向けた。