FILE.27 不自然な買い物リスト ページ27
「確かに、そこまでの身体能力と名前の件、おまけに整いすぎている容姿を持ち合わせた人物がただの一般人だと言われる方が違和感があるな。」
『只者じゃないよね。』
「そしてどうやら、僕の周りからはそれを裏付けるようなものしか出てこないらしい。」
そう言って安室さんがポケットを漁ると、
名刺サイズの一枚の紙切れが出てきた。
『それは?』
「蘭さんが彼女に大きな買い物袋を渡しただろう?その時、袋からすり抜けて落ちてきたから拾ったんだ。」
『買い物袋から?』
「見た方が早い。」
俺は安室さんから紙を受け取った。
これは買い物リスト...?
それもこんなにたくさん...この辺に引っ越してきたばかりってことか?
だがその割には隣近所に配るであろうものが一切書かれていないな。
『なんだか新生活をはじめる時のお買い物みたいだけど...。』
「ああ、おそらく最近引っ越してきたんだろう。彼女は車や自転車に乗ってきた様子はないし、この量の荷物を歩いて運んでもつらくない距離に家があるんだろうな。」
『いきなり僕らの前に現れて自然を装って身近な存在になっていく...』
安室さんみたいだね
と言おうとして留まった。
『ねえねえ、関係ないかも知れないけどちょっとだけ気になってることがあって...』
「君の言うことならきっと関係あるな。」
『僕に期待しすぎだよ。』
「そうかな。.....で、その気になってることを聞かせてもらおうか、小さな探偵くん。」
『...あのね、遥さん、度々口調が変わるんだ。』
「というと?」
『僕や蘭姉ちゃん達と話してる時、敬語かタメ口か定まっていなかったり、怪我に対して"舐めときゃ治る"って男勝りなことを言ったかと思えば、女性らしい振る舞いをしていたり...安定してないというか、まるで自分で自分の性格や素性を知らないかのような...そんな感じがしたんだ。
.....気にしすぎかな』
「多少な。」
『.....。』
「僕も少し気になったことがあってね。」
『うん』
「僕は彼女に名前と職業を教えて、名前に+αして自己紹介するよう誘導したんだけど...名前だけしか聞けなかった。きっと君の時も同じだろう?」
『...うん。』
「たまたまだとか、僕と同じように人に言えない職に就いているだとか言われたらそれで終わりだけど...彼女は相当な金持ちだ。その金の出処が気になる。」
『え?どうしてお金持ちだってわかるの?』
「彼女の買い物袋だよ。高級ブランドのものばかりだった。それこそ鈴木財閥の令嬢が利用するレベルのね。」
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Ohata(プロフ) - いや 私には700ヤード先の直径1cmの的にピンポイントで弾を食らわせる超人スナイパーに見えます。 現場からは以上です。 ←まじ笑いましたwww (10月9日 10時) (レス) @page6 id: 6c4593a5ce (このIDを非表示/違反報告)
+G(プロフ) - 舞さん» コメントありがとうございます。頑張ります! (2021年4月4日 11時) (レス) id: 2be049e179 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください^o^ (2021年3月28日 23時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
+G(プロフ) - 星来さん» コメントありがとうございます。通知付けして頂き、とても嬉しく思います!頑張ります。 (2021年3月15日 23時) (レス) id: 2be049e179 (このIDを非表示/違反報告)
星来(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。私は何とも幸運なことに昨日こちらの作品を見つけまして、更新の望みをかけて通知付けさせて頂いたところで、再開のお知らせを新参ながらとても喜ばしく思います。コナンの沼におかえりなさい!!!楽しみにお待ちしてます! (2021年3月15日 16時) (レス) id: 4e1206599e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:+G | 作成日時:2019年4月27日 22時