【銀魂】エ ン ヴ ィ ー 彼 氏

彼氏:坂田銀時 友情出演:志村新八 ページ27

彼氏:坂田銀時
友情出演:志村新八


※私自身よく分かっていないですが、多分誰かが嫉妬してます。








『とっとと仕事見つけてきてくださいよ！』



ある時はソファでジャンプを読みふけっている尻を叩いて仕事を見つけさせ……




『ほら！ 早く起きないともうお昼になっちゃいますよ！』



またある時は一日中寝こけているボサボサの天パを叩き起こす。





そんな僕は万事屋の従業員の志村新八だ。一応社長である銀さんと神楽ちゃんと、銀さんの彼女でのAさんと今は朝食を食べている。

しかし、僕をキッと睨みつけるAさんのアーモンド型をした瞳。どうしてか分からず、とりあえず「Aさん？」と機嫌を伺う。





『なんか、新八くんが銀ちゃんの彼女みたい』




「ムカつく！」と言っては僕の作ったおかずを食べた。先ほどまでそれを「美味しい〜」と頬張っていたのはどこのどなたですか。

少し寝癖のついた彼女の髪を隣に座っている銀さんはくしゃりと撫で回し、「落ち着けよ」となだめる。




『そうですよ。そもそも何で僕がこんな男の彼女なんですか』


『うるさい全自動飯炊き機！』
『その本体カチ割ってやろうか！？』


『なんで眼鏡が本体！？』




「ムキー」と癇癪を起こした彼女は僕に空になったお茶碗を差し出す。その行動にやれやれと浅い溜息を吐き、小盛りでよそってあげた。

前に大盛りをよそった時はダイエットだとか女の子はこんなに食べれないだとか文句を言われ、茶碗三杯は食べる人の言うセリフではないだろうと思ったこともある。



しかし、この三人の中で僕の料理をいつも「美味しい」と口に出して褒めてくれるのはAさんだけで、それが結構嬉しかったりするのだ。




『……そうだ』
『新八くんが私の彼氏になればいいのか』

『おーいAちゃん！？』
『それ遠回しに銀さんのことフってるの！？』




「もしくは彼女でも可」と再び空になったお茶碗を見せてくる。呆れを半分含めた息を吐いた僕は、「早く食べて仕事に行きますよ」と笑いが零れてしまった。




万事屋のとある朝のお話。

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