* ページ12
.
視界が悪くてよく見えなかったけど、
大貴の目も何故か、潤んでいたことはわかった。
追ってほしかったはずなのに、
いざ見つけられるとどうすればいいのかわからない。
『……何しに、来たの、』
素直じゃない私は、冷たい言葉を投げかけた。
大貴「謝りに来た。全部話しに来た」
私の冷たさに少しも動揺せず、彼はすんなり答えた。
そして私の前で膝をついた彼は、私の肩に手を置いた。
心を覗かれそうなくらい、まっすぐ見つめられる。
『…やだ…なに、』
別の人が好きなら、もう何もしなくていい。
さつぱり捨てられた方が、傷つかなくて済むのに。
大貴「泣かせてしまってごめんなさい」
だけど私を無造作に捨てなかった彼は、
私を簡単には諦めさせてくれなくて。
大貴「言い訳にしかならないけど、あれには理由があって…」
大貴「聞いてくれますか…?」
彼を嫌いになれなかった私は、
ひとつ、彼の言葉に頷いた。
私の横に彼が座る。
すーっと冷たい風が吹き抜けた。
大貴「…寒くない?大丈夫?」
『うん。大丈夫』
冬の寒気にまだ、目は潤んだままだった。
1269人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りめ(プロフ) - るかさん» 嬉しいです!ありがとうございます。思った以上に好評をいただくので、続編書いてもいいかな〜…とは思ってます笑 (2019年1月8日 11時) (レス) id: d3c998f9f1 (このIDを非表示/違反報告)
るか(プロフ) - ドキドキしながらすごく楽しんで読むことが出来ました。とても読みやすかったです。続編期待したいレベルでした! (2019年1月8日 2時) (レス) id: c2becb8a83 (このIDを非表示/違反報告)
りめ(プロフ) - りょーちゃんさん» ありがとうございます!泣かれる方もいたんですね!笑 それだけ熱心に読んでいただいて嬉しいです…!ぜひ読んでください!! (2019年1月3日 18時) (レス) id: d3c998f9f1 (このIDを非表示/違反報告)
りょーちゃん(プロフ) - 完結お疲れ様です!ずっと読んでいて、いつもいつもドキドキさせてもらいました!最後の、プロポーズの時は、本気で泣きました笑 次の作品も読みに行きますね!次回作も頑張ってください! (2019年1月3日 11時) (レス) id: 15bfc7372b (このIDを非表示/違反報告)
りめ(プロフ) - パン粉さん» そう言って頂けて嬉しいです!こちらこそ読んでいただきありがとうございました! (2019年1月1日 21時) (レス) id: d3c998f9f1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りめ | 作成日時:2018年11月15日 16時