オレンジパラドックス((Daiki.A))

＊ ページ14

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大貴「じゃ次お前」


『…雲丹亀A。25歳。職業はざっ、』



雑誌編集者、そう言おうとして止まった口。



彼が職業を隠したのに私だけ言うのはおかしいんじゃないか


そう思った。




『私も、言わなくていいですか？』

大貴「別にいいけど…」

『けど？』

大貴「そこまで言われたら気になる」

『…教えてくれないと言いませんよ』



言ってやったと思った。


これで彼も職業を言うんじゃないかって



でもそんな簡単じゃなかった。




大貴「じゃあいいよ。知らないままで」



ふてくされたような態度。


なんであなたがふてくされてんの。

ふてくされたいのは私の方ですけど…




大貴「仕事はあるんだよな？毎日勤務？」

『はい。土日休みはある時とない時が』

大貴「ふーん…俺は不規則だから。そこんとこよろしく」

『…はい』




不規則な仕事…


不規則で稼げる仕事って何だろう。



…やっぱり、やっぱり、裏社会の？


それとも…社長とか？








考えを巡らせても、これだと言える職業は思いつかなくて

ただ彼が裏社会に関わっている可能性があることに、怯えるだけだった。

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