play play play.

ep:39 ページ40

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ほんまアホやな２人して。と言いながら頭を掻くしげはいつもより大人に見える。









「素直って?」









「なんで、Aは追いかけとるの?」




だから、それはさっき言ったのに。






「仕返しのためって…」








「それもあるかも知れへんな。


けど一番は小瀧が忘れられんからやないの?そんぐらい好きなんちゃうの?」









「そんなわけ、」





まさか、そんなこと。









「俺見てたで?藤井さんのこと好きやったから。酷い振られ方された時も。

普通あんなんされたら誰だって、もう顔見たくないもんやん





なのになんでまだ追いかけるん?」









胸が鷲掴みにされたようにギュッと苦しくなる。


わかっていても認めたくない。



だってそれを肯定すれば私は小瀧へ何年も想いを寄せていたことになる。私の数年はなんだったのか









「私は普通じゃないから、それでいい?」





ここで怯んだら終わりだと思って、しげを見上げキッと睨む




でもしげは全てを見透かしたような、そんな目をして私を見た。


まるで私のこの本心への焦りが手にとるようにわかるみたいに。









「誰かを想い続けるって、つらいよなぁ、」









しげは笑った。そして泣いていた。頬につく涙の光りが余計に悲しさを引き立てる。









その気持ちが痛いほどよくわかってしまう。









「ごめん、帰るわ」




その場にいられなくなった私はしげからバックをとって逃げるように家へ帰った。







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