Player~気がついたら能力者でした~

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そりゃ、そうだよな……
琳にとって零は初対面。初対面の人を信頼することは出来ないだろう。声を掛けた当の本人も「仕方ない」と思っているようだ。地下鉄の改札に定期券をかざす。暗い雰囲気を壊すため、私は零に話す。
「零は、誰に『 Player化』されたの？」
「知っていると思うが、園川蓮華(そのかわ れんげ)という人」
私でも知っている。生徒会の副会長だ。非常に綺麗で＿生徒会のメンバーは皆容姿が素敵だ＿ラブレターを受け取っている場面を見たことがある。その後どうなったかは知らないが。そもそも、園川さんと零に関係があったことに驚く。
「電車、来たから。乗るよ」
南林線よりも混んでいる、おしくら饅頭状態の中に身体を突っ込む。

およそ10分が経ったところで、目的の駅に着く。同じ制服の人や会社員、別の制服の人も降りる。あと5分程歩けば学校に着くため、通学時間は大体30分強だろう。
階段の2階で零と離れ、2-2の教室へと向かう。1本前の電車に乗っていた琳が机に座っている。「おはよう」と言うと大抵の人が返してくれる。1人遅れて「おっす」と言ったのは琳だ。
鞄を下ろし、筆記用具やファイル等必要な物だけを出す。朝の準備が終わるのを見ていた琳が、いいタイミングで話し掛ける。
「荒木って奴、本当にいいのか？」
「いいって言うか……ただ単に幼馴染ってだけ。恋愛とかそんな想いないし、琳と同じように男友達」
「そうか」
それだけを言い残して、琳は職員室に渡さないといけないものがあるらしく、職員室に行った。

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