『ライバル』その３ ページ11
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気づくといつの間にか駿による迅さんコールは止んでいて､
駿は三雲君の前に立ち、ペコリと頭を下げた｡
緑川｢……三雲先輩、すみませんでした｣
三雲｢えっ!? 何!? なんで!?｣
緑川｢先輩を大勢の前でボコボコにしてしまいました｣
三雲｢うん、だってそりゃランク戦だし…｣
緑川｢違うんです。三雲先輩に恥かかそうと思って、わざとギャラリー集めたんす｣
[……ぇ]
この観客達、駿が集めたのか…;;
三雲｢あ、そうなの? まあ、それはそれで良かったよ｡
なんだか実力以上の評判が立ってたから…｣
駿が勝負を持ちかけた本当の狙いを知っても、三雲君は大して気にした素振りはない｡
けれど何を思ったのか…いきなり深く息を吸った｡
そして……
三雲｢実際風間先輩とは２４敗１引き分けだったからな!!｣
[…?;;]
急に声を張り上げ、堂々とそんなことを言いだした｡
最初は呆気にとられたけれど､
周りから「そうだったのか…!!」｢噂が一人歩きしてたんだな｣ なんて言葉が聞こえてきて､
「やっと言えた…;;｣ と、ほっとしたように力を抜いた三雲君を見れば、すんなり納得がいった｡
どういうわけか風間さんと三雲君の対戦の結果が、事実よりも多少大袈裟な噂として隊員達の間で広まってしまっていたらしい｡
三雲君はちゃんとした事実を伝えたかったが、なかなかタイミングが掴めずにいて｡
そんなときに噂を聞き付けた駿が、三雲君が迅さんからのスカウトで玉狛に入ったことを知り嫉妬した、と……
きっと大方そんなところだろう｡
[駿]
緑川｢かぐやん先輩…｣
[ちゃんと謝れたな、えらいえらい]
緑川｢っ｣
ばつが悪そうに眉を下げる駿の頭を俺はわしゃわしゃっと優しく撫でくりまわした｡
駿のしたことは良くないけれど…
三雲君もああ言っているし、駿だって反省しているようだから、あまり責めるようなことを言うのは気が引ける｡
[でも駿、こういうことはもうしないようにしような?]
緑川｢うん｣
[よしっ]
駿が素直に頷いたので、俺は笑ってもう一度頭を撫でた｡
空閑｢なかなか素直でよろしい｣
緑川｢……そういう約束だったからな、白チビ先輩｣
空閑｢空閑遊真、遊真でいいよ。大勢の前でボコボコにして悪かったな｣
緑川｢いいよ別に、自分で集めたギャラリーだし。次はボコボコにし返すから｣
空閑｢ほう、お待ちしています｣
両者の間にはバチバチと火花が散っている｡
けれど単純に仲が悪いから張り合っているという風には見えない｡
それよりお互いに競い合える相手を見つけて嬉しそうだ｡
迅｢うんうん、ライバルっていいね｣
[っですね]
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platinum.wolf - ぱんろうさん» ありがとうございます…!!(*´ω｀*) 毎回読んでいただけているなんて、とってもありがたいです!! 更新頑張りますっ!!(*｀∇´*)ゞ (2017年2月13日 18時) (携帯から) (
レス) id: e1623afd53 (このIDを非表示/違反報告)
ぱんろう(プロフ) - 続編おめでとうございます!このシリーズは毎回楽しく読ませていただいています。これからも頑張って更新してください! (2017年2月13日 6時) (携帯から) (レス) id: b1f04c941f (このIDを非表示/違反報告)
platinum.wolf - 黒猫さん» そ、そんな風に言ってもらえるなんて…っ!!(*´∇｀*) ありがとうございます!! これからも頑張りますっ(｀・ω・´) (2017年1月30日 19時) (携帯から) (レス) id: e1623afd53 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫(プロフ) - このシリーズ大好きです！更新頑張って下さい！応援してます！！ (2017年1月30日 18時) (レス) id: d6910fb79a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：platinum.wolf | 作成日時：2017年1月30日 15時
