導き30 ページ32
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魔王を形作っていた数えきれない感情が暗闇に佇むウタに流れ込んでは消えていく。
“魔王”は音楽に生き音楽の限界を追い求めた
“歌を愛する人々の感情の集合体”だ。
——――なんだ、あんたも寂しかったんだね。
消えていく魔王に向かって、ウタはそっと語りかけた。
もういい。
もうやりきった。
酷く疲れた。
このまま一緒に逝こう。
そう目を閉じれば急に腕を掴む力に目を開ける。
そこにいたのは頭上からウタを引き上げようと引っ張る
Aだった。
『っ、、、ウタちゃんっ！』
「なんで、」
散々トットムジカの力で潰されたAの声はかすれており、出すだけでも限界で口の端から血が垂れる。
『帰、ろうっ！ウタちゃんっ！！』
「バカじゃない。私が何をしたか知ってるでしょ？
戻れるわけないじゃん。」
手を振り払おうと力を入れるが振りほどけない。
手首を包む手の温もりが、暖かくて仕方ない。
『帰れるんだよ？ウタちゃん。、、、帰ろっ！』
Aの目に浮かぶ涙がウタの目尻に落ち、頬を伝い落ちる。
「・・・お人好し。」
気がついた時にはAもウタも崩れたライブ会場のステージにその体を預けていた。
すぐにシャンクスが駆け寄ってくるのが見えゆっくり体を起こせば瀕死のウタが少し先に横たわっていた。
『ゥタっ・・・ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ！』
解放され、外の埃っぽい空気に激しく咳き込めばホンゴウとベックが体を支えてくれる。
「大丈夫か？」
「おい、A、首、、、！」
すぐにホンゴウが血塗れの首に手を伸ばすが、手をあげ
それを止める。
『今は、いい、っ。』
視線の先にはシャンクスに支えられ体を起こされるウタの姿。
「シャンクス、、、私、、、」
「もういい、終わった。」
シャンクスはすぐにホンゴウを呼び、Aを支えていた
ホンゴウが懐に入っていたビンを投げる。
それを受け取ると、蓋を開けてウタの口元に差し出す。
「すぐにこの薬を飲んで眠れば、まだ助かる。」
「シャンクス、、、。」
ウタがかすれた声を絞り出す。
「会いたくなかった。でも、、、会いたかった。」
「しゃべるな！ いいから早く飲むんだ。」
焦りから早口に急かすシャンクスの姿にAは胸が痛む。
だが、あれでウタが助かるのがわかり安堵すると目の端に会場の様子が映り息をのむ。
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すまま(プロフ) - かほさん» コメントありがとうございます！こちらは頭を使うシーンが増えてきて体調に響くので、能天気な別作作りました。もしよければ見ていってあげてください(^o^)頑張ります！ (2022年11月8日 1時) (
レス) id: 6277eb3c9f (このIDを非表示/違反報告)
かほ(プロフ) - こんにちは！いつも小説楽しく読ませていただいてます。体調お大事にしてください！ (2022年11月8日 0時) (レス) @page44 id: c59ea93e25 (このIDを非表示/違反報告)
すまま(プロフ) - michiruchiru091さん» コメントありがとうございます！静かで儚いなんて、最高の褒め言葉です( ；∀；)ありがとうございます！REDの回を書いた後に再度映画館に行き、シャンクスへの愛を更に盛り込もうとしていたのですが、無念です( ；∀；)これからも頑張ります！ (2022年11月7日 21時) (レス) id: 6277eb3c9f (このIDを非表示/違反報告)
michiruchiru091(プロフ) - すすまさん初コメ失礼します。実は投稿の1作品目から愛読しておりまして影からこっそり応援させていただいてました…！ほんっっとにこのすすまさんの夢小説は静かで儚い感じがして愛してやまないです。更新はいつまでも待っているのでお体を大切にしてください。 (2022年11月7日 12時) (レス) id: dad14dc75d (このIDを非表示/違反報告)
すまま(プロフ) - けーきにとびこみたいさん» コメントありがとうございます！面白いだなんて( ；∀；)ありがとうございます！これからも頑張りますね(^o^)v (2022年10月13日 22時) (レス) id: 6277eb3c9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すまま | 作成日時：2022年9月30日 9時
