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〜ツクヨミside〜
｢姉さん、あのさ…｣
｢どうしたの？｣
｢いろいろ理由があって…私、ここを出ないといけないかもしれないの。姉さんはここに残る？｣
｢ん〜、その理由分からないからなんとも言えないけど…納得できない理由なら残るかも｣
｢そっか、そうだよね。ありがとう。おやすみ｣
理由も明かさずに明確な答えが返ってくるはずない。それは私も重々承知していた。
こんな愚問を姉さんにした理由の一つは｢ツクちゃんが行くなら｣と言ってくれるのを求めていたからかもしれない。きっとそうだ。
でもそう言ってくれたら私…。
姉さんはソウゴのあの力の恐ろしさを知らない。
だからきっと私達とは対立する立場になる。
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｢姉さん、またね。｣
朝になり、幸せそうに寝ている姉さんに別れを告げる。これは私の決断。
せっかく会えたのに自分から離れた私は馬鹿だ。
姉さんのことを思うと涙が止まらなかった。
｢ツクちゃん、理由ってなあに？｣
眠そうにそう言った姉さん。
｢姉さん…起きてたんだね｣
｢へへ、隣で泣かれちゃ起きちゃうよ…
だから話して欲しいな。｣
姉さんに全てを話した。
ソウゴがオーマジオウの力を使い始めたこと。
元々ソウゴにはオーマジオウになる素質があって
私達はそれに見て見ぬふりをし続けていたこと。
ソウゴを倒すこと。
それが私達が取るべき選択だってこと。
｢…わたしはソウゴくんがその力を悪い方に使っちゃうようには思えないよ。城戸さんだって…ソウゴに救われた。だからわたしはここに残る。｣
｢そう言うと思った。姉さんらしいよ。
じゃあ私…行くね。｣
｢うん。じゃあね。風邪ひかないようにね！｣
そう言って二度寝した姉さんが可愛くて一瞬でも踏みとどまってしまった私が憎い。
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離れてても、対立してても、ずっと大好きなのは変わらないよ。
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作者名：ふぁ | 作成日時：2019年2月3日 2時
