会いたいよ (ページ10)

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10[健人side] ページ10

見てくるって言って
出てきたのはいいけど、、

部屋、どこにあんだよ。

この広い敷地内から探すのは
無理だろ、、、

とりあえずありそうなところを
うろうろすることにした。

やっべ、間違えた。

こんなメルヘンな花畑なんかに
いるわけ、、、

、、、、いた。

昼に見た姿と同じ。

Aは花壇のすぐ横にしゃがんでいた。

案外すぐに見つけられて
思わず笑みがこぼれる。

近づいて話しかけようとしたけど
自然と足が止まった。

、、、、泣いてる？

顔は隠れて見えないけど
肩が震えていた。

意を決して声をかけようとした時、
Aが立ち上がった。

Aが振り返るとバチッと目が合って、
お互い目を見開いて驚いていた。

健『…ごめんっ、あの、、
ずっと見てたとか
そういうんじゃなくて…そのー、、』

本当はこんなはずじゃなくて。

もっと男らしく話しかけるはずだったのに…

「、、、、けんと、、？」

Aの顔を見るとさっき泣いていたとは
思えないくらい綺麗な顔をしていた。

もしかしたら、
泣いていなかったのかもしれない。

健『久しぶり、A』

やっといつもの自分に戻って
普通に話すことができた。

「ここの学校、すごく広いんだね」

健『そうなんだよ。
迷わなかった？』

「うん、さっき聡ちゃんに
送ってもらったから大丈夫」

健『えっ、松島に？』

「部屋の片付けも手伝ってくれたよ」

健『そっか、ならよかった』

あいつ、、

いつの間に、、