8[勝利side] ページ8
忘れられたかもしれないのに
いきなり話しかける勇気なんて無くて
久しぶりに授業を真面目に受けた。
Aも真剣にノートをとっている。
「…佐藤…勝利…?」
小さい声でAが囁く。
名前に反応して隣を見ると
Aは目を見開いていた。
視線の先には俺の名前が書かれたノート。
「勝利って…あの、勝利??」
勝『やっと気づいた』
余裕な顔をしているけど
心の中ではガッツポーズをしている。
「ごめん、私、、全く気がつかなかった。
勝利、かっこよくなったね」
勝『Aのほうこそ。
初日からモテモテじゃん』
あ、笑った。
幼稚園の時の顔とリンクして
曖昧だった記憶が一気に蘇った。
授業が終わってすぐに、
小声をやめて普通に接してくるA。
よかったー。
本当、どうなるかと思った。
「よかった。勝利と同じクラスで」
勝『これからは寮も一緒だからね』
「…?」
周りに聞こえないように言うと、
ぽかーんとされた。
勝『もしかして聞いてないの?』
「寮のことなら、聞いてるけど…
女子寮がないから
私のために部屋用意してくれてるって…」
勝『そ、そうなんだ…』
中島健人…!!!
話が全然違うじゃないか…!!!
「じゃあ、私片付けとかあるから。
また明日ね」
勝『あ。う、うん』
〇〇は手を振って、
教室を出て行ってしまった。
俺の朝からの葛藤はなんだったんだ、、、
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作者名:ぴか | 作成日時:2018年2月21日 21時