陣痛きた！ ページ26
撮影が終わって家でゆっくりしている最中、私はお腹辺りに違和感を覚えた。
お腹を下しそうな気がしてトイレに行くけど何も出ない。おかしいな。
何度も神妙な顔してトイレとリビングを行き来する私を不思議に思ったのか知義はすぐに私に話しかけてきた。
ト「どした？体調悪いの？」
『うーん、お腹痛いけどトイレ行っても変わんなくて…』
ト「え！？それ陣痛じゃなくて？」
陣痛…？
これって陣痛なの！？
『え、まさかこれ陣痛なん？』
ト「いや俺にはわからんけど馬鹿だからお腹痛い＝陣痛って考えになった」
『…でもほんとにありえるかも』
予定日まであと3日。
今陣痛が始まっても何も不思議なことじゃない。
『とりあえず様子見る？』
ト「そんなまったりしてて大丈夫なん？」
『だって我慢できる痛みだしよくわかんないし』
ト「いやとりあえず病院行こ？」
『行った方がいい？』
ト「俺が心配」
それなら仕方ない。
これが陣痛なのかわからないけどなんとなく始まったっぽいから病院に連絡して向かう。
その間も落ち着いている私とは正反対に知義はそわそわしていた。
ト「俺パパになるん？」
『今更！？』
ト「やばい感動する…」
『もー笑』
病院に行くとやっぱり陣痛みたいで、そう言われて初めて今からとんでもないことが始まるんだと実感した。
『怖くなってきた』
ト「俺がいる」
『ずっとそばにいて』
ト「当たり前じゃん」
出産にはどんな痛みが伴うのか、経験したことのない私には全くわからない。
だから不安で仕方なくて、意味もなく彼の手を握る。
『いったぁぁぁぁい！！無理無理死んじゃう！たすけでえええ！！！』
数時間後には一丁前に陣痛を経験していた。
女とは思えない声と顔をしているであろう私のことを、知義は「頑張ってる」とずっと声をかけながら汗を拭いたり手を握ってくれたりした。
『ねえ…これやばい…体験する？』
束の間の休息。陣痛と陣痛の間は徐々に狭まりつつあるからきっとそろそろ生まれるはず。
生まれてくれ。私がどうにかなっちゃう。
ト「男には我慢できないほどの痛みだから女性が全部抱えなくちゃいけないようになってるんじゃない？俺弱いから絶対無理だよ笑」
『半分でいいから痛みを分けさせろ』
ト「できることならそうしたいよ俺も」
代わってやりたい、と呟く知義を見て八つ当たりしかけたのを後悔する。
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星空夢月(プロフ) - 待って真白ちゃんの誕生日私と同じでビックリしました！ (2020年12月31日 12時) (
レス) id: 335f3bf1dc (このIDを非表示/違反報告)
Miir-みーる-(プロフ) - トミーさんが尊すぎて頭を抱えて叫びたいです(( (2020年12月3日 21時) (レス) id: edc9e39909 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち | 作成日時：2020年11月14日 16時
