君が求めるロマンスを夢見て【∞】 (ページ21)

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倉「…ZZZ」

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相変わらず横でスヤスヤ寝ているたつ

やたら顔が綺麗で毎度のことながらムカつく

村上くんも、何度か振り向いてはたつを見て笑っていたけど

横山くんがいないからか、今日は真剣に授業を聞いていた

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その後

あと10分くらいで授業が終わるというとき

何の気なしにケータイを見てみると

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「…ん、？」

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さっきはなかった通知が3件

誰からだろう

すぐに開いてみると、予想外のメッセージに目を見開いて驚く

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横山裕〈ヒナ、助けて〉

横山裕〈しんどくて死にそう〉

横山裕〈助けて〉

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「ぇ、これ…」

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『ヒナ』っていうのは横山くんが村上くんを呼ぶときのあだ名で

たぶんだけど、送り先を間違えて私に送ってきたんだろう

ふと前を見ると、なんの変哲もなさそうな村上くんの姿

横山くん、間違えたことに気づいてないんだ

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どうしたらいいものか、もじもじしていたら

気づけば授業終わりのチャイムが鳴っていた

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咄嗟に目の前で伸びている村上くんに声をかける

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「村上くん、横山くんからLINE来てない？」

村「ん、よこから？ちょっと待ってや」

村「………あれ？」

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村「やば、俺今日ケータイ家に忘れてもうたわ」

「え？」

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体中のポケットを確認し、リュックの中も確認した後

キョトンとした顔でそう告げる村上くん

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横山くんが助けを呼ぶ声は

残念ながら送り先を間違えてなくても村上くんには届かなかったようだ

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村「せやけどなんで？どうかしたん？」

「ぁ、いや、横山くんが…」

村「あ！ちょっと待って」

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