君が求めるロマンスを夢見て【∞】

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倉「なぁ」

「ん」

倉「人文学科の横山くんって知ってる？」

「存じ上げない」

倉「Aのこと好きらしいで」

「え？」

倉「え？」

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放課後なんていうものは、毎日訪れる。

それはそれは大したことないもので

やたら顔が綺麗な大倉と、小さい妖精みたいな安田と

ひたすらパソコンをカタカタして、日々過ごしている

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…が、今日はちょっとだけ様子が違うらしい

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「待って、なに？」

倉「なにって、そうらしいねんもん」

「いやそうじゃなくて、どこ情報？」

倉「ガチガチの噂」

「ネットオタク？」

倉「え、どーゆー偏見？」

安「お待たせ～！ジュース買うてきたで」

「あぁ愛しの章ちゃんありがとういただきます」

倉「待って？興味尽きんの早ない？？」

安「なになに？なんの話？」

「なんか人文の誰だっけ？なんちゃらくんが私のこと好きとか」

倉「横山くんな」

「え、村上じゃなくて？」

倉「いやそれこそ誰？」

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絶妙に冷めた温度感で普通にこういう話をし始めるたつに困りつつ

章ちゃんの買ってきてくれたジュース片手に始まる会議

珍しく全員が前のめりな会話が、人気のない教室に響き渡る

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今日のパイナップルジュースはいつもより甘酸っぱいな

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