はちみついろ ページ13
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「コンプレックスは誰にでもあんだろーが」
二宮さんが書架の前で胡坐をかいて図録を整理しながらポツリと言う
「うん、そうですね。」
そう、わかってはいるのだ。
ただ何故だか今日はダメだった。
ずんずん落ち込みそうな気持ちを切り替えようと二宮さんの隣に座って山積みの図録に手を伸ばす。
間にお手紙などが挟まっていないことを確認して二宮さんが書架に納めやすいように向きを整える
「クルクル表情が変わるところ、
まぁ、正直なんでしょうな」
下を向いてぱらぱらとページをめくっていたら上から降ってきた柔らかい声
「え？」
「仕事が丁寧なとこ、
仕事するときに相手の事をちゃんと考えられるとこ」
「二宮さん？
………何ですか？」
「料理ができないくせに頑張って作ってくれる弁当が美味いとこ」
「二宮さん？」
私の問いかけなんて聞こえないように図録をしまいながら次々に出てくる言葉
「子供と話すときにはﾊﾟﾝ ﾂ見えそうになるくらいしゃがんでちゃんと相手の目を見て話すとこ」
ええっ？
左の口角を上げて
からかうように、笑うように話す二宮さんがこちらを見て
綺麗なはちみつ色の瞳と目が合う
「オマエ、良いとこ沢山あるって」
すっと伸びてきた左手
柔らかい掌で少しの重さを持って頭を撫でられる
するんっと髪の毛を指に絡ませて
「髪の毛も気持ちいいし」
くすっと笑ってる
私は何が起こってるのかよく理解できなくて
でもゆっくりと近づいてくる二宮さんの瞳から目が離せない。
「目、閉じて」
そんな言葉言われても身じろぎもできないし、目も閉じれない
くすりと小さく笑った二宮さんの顔が私に近づいたと思ったら
柔らかい柔らかい感触が瞼に触れる
反射的に目を瞑ったら
するんと首に回る二宮さんの掌
少し熱を持ったその感触に体が揺れた
ビクンっと揺れた体を抑えるように二宮さんの両腕が体を包みこんでる
「そんなオマエが好きだよ」
耳元でそっとささやかれた言葉にびっくりして心と身体が飛び跳ねた。
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you(プロフ) - お話読ませていただきました。終わってしまって残念です。いまさらスミマセンm(__)m またお話の続きを読めるのを楽しみにしてますね。 (2021年1月17日 19時) (
レス) id: 1db772eac5 (このIDを非表示/違反報告)
tommy20381(プロフ) - とても素敵なお話でこっちまでドキドキさせてもらっています。。雪月さんが書くニノ大好きです。 (2019年6月29日 4時) (レス) id: 6045780cbd (このIDを非表示/違反報告)
橘花(プロフ) - うわぁあありがとうございます！！近づいてるような変わらないような距離感もとても楽しいですがぐっと二宮さんが近づいてきてくれましたね…！柔らかい声でこんなことされたら溶けます。。もしできたらまた読ませていただけると嬉しいです♪無理なくご自愛くださいね！ (2019年6月19日 8時) (レス) id: c96c7aeb8a (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - お久しぶりです！雪月さんのお話待ってました。二宮さんの言葉にきゅんきゅんです！とっても心地よい気持ちになります。 (2019年6月18日 19時) (レス) id: 1fd63b4fae (このIDを非表示/違反報告)
なのはな(プロフ) - ずーっと、待ってましたよ。 (2019年6月17日 20時) (レス) id: eca513517f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪月
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=verbena
作成日時：2017年4月17日 0時
