聖し夜に、いざ参らん！�Α、┘優織丱譟� ページ49
向井｢お前が憧れていた兄貴はいない…！｣
横山｢待ちなさい！｣
向井｢！｣
大津｢曲尺！｣
力を振り絞って二人の元に這い寄った曲尺は、顎でマイナスドライバーの武器を押さえてマイナスドライバーを睨み付けた。
横山｢あなたがこうなってしまったのは、私達の知り得ない事情があったと胸中察します。でも、それが全てを破壊しても良い理由にはなりません｣
向井｢……｣
横山｢本当はあなたも弟にこんなことをしたくないんじゃないのか！？｣
向井｢！！｣
横山｢へたり込む弟にすぐに止めを刺さない。これが弟を見捨てた兄の取る行動なのか！？まだ弟に情があるんじゃないのか！？｣
向井｢黙れ！！！｣
ーゲシッ！
横山｢グッ…！｣
大津｢曲尺！！｣
水川｢兄上！！｣
マイナスドライバーが武器を振り上げたことで、曲尺は勢いよく投げ飛ばされて倒れ込んだ。
向井｢二度と減らず口を叩けぬようにしてやる！！｣
横山｢殺れば良い！あなたの気が済むまで私を好きなだけ引き裂けば良い！！｣
向井｢っ！！｣
大津｢兄さんやめてくれ！！曲尺逃げるんだ！！｣
ーブンッ！
投げ飛ばされても尚自分を睨むのを止めない曲尺にマイナスドライバーは武器を振りかざした。
淡路・石橋｢曲尺｛さん｝！！｣
大津｢曲尺ーーーーーーー！！！！｣
ーバーンッ！
向井｢ぐあっ！！｣
淡路｢！？｣
大津｢はっ！｣
突然マイナスドライバーが叩き付けられるように地面に倒れた。
横山｢っ、巻尺…｣
淡路・石橋｢巻尺！｣
大津｢巻尺、兄さんに体当たりして…｣
そして曲尺の前で彼を守るようにして力強くしゃがむのは、いつの間にかインパクトドライバーとチェーンソーの拘束から抜け出した巻尺やった。
水川｢兄上にっ、手出しはさせない！！！｣
もぐら｢あいついつの間に！？｣
横山｢巻尺っ、そこをどいて逃げなさ…｣
水川｢嫌です！！｣
横山｢逃げなさいと、言ってるんだっ｣
水川｢絶対に逃げません！！｣
横山｢巻尺っ｣
水川｢僕は決して兄上を置いて逃げません！！｣
横山｢っ、なんで、言うこと聞かないんだ…？｣
水川｢もう、兄上に頼ってばかりの僕じゃない！！｣
横山｢！？｣
水川｢今度は僕が、兄上を守りますから！僕に兄上を守らせて下さい！！｣
横山｢…っ｣
｢ふわぁぁ…っ、まきじゃくさんカッコいい！｣
大林｢曲尺と巻尺は『ONE PIECE』のエースとルフィやな｣
『エース奪還編を思い出すわぁ…』
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作者名：コッティ | 作成日時：2020年9月26日 22時
