やっぱ好っきゃねん�� ページ38
木佐｢きっかり30分前。…よし｣
大阪ではお馴染み・ビッグマン前。
仕事もバイトも休みの今日はいつもの5倍くらいおしゃれに着飾って家を出た。
普段あまり付けん香水も適度に付けて、髪型も前日にカットして貰って普段やらへんセットで決めて。
とにかく何もかも普段あまりやらへんことずくめや。
ーﾋﾟｺﾝ♪
木佐｢あ！｣
スリープ状態で黒くなったスマホ画面を鏡代わりに念入りに髪型チェックしていると、着信音が鳴り画面がパッと明るくなった。
そこに映し出された名前に自分でも分かるくらいに口角がグッと上がった。
木佐｢今大阪梅田に着いたんや。やったらもうすぐ来るな！｣
届いたのは一件のLINEメッセージ。
もうすぐ会えるんや！
メッセージが来てから俺のテンションと胸の高鳴りは最高潮に達した。
シー｢木佐ァ！｣
木佐｢シーハンちゃん！！｣
日本の流行ファッションとは違う独特な、でも可愛い服装で元気に俺を呼ぶのはロンさんのはとこ・シーハンちゃんやった。
木佐｢久しぶり！迷わんかった？｣
シー｢
木佐｢良かった！ちょっと複雑なとこやから心配しててんよ。
とにかく、ようこそ大阪へ！｣
シー｢
ここしばらくはロンさんの言い付けで大学で勉強に勤しんでいたシーハンちゃん。
単位も何とか落とすことなく成績も上々やったからついにロンさんからお許しを貰って日本に遊びに来てくれた。
そして今日、以前約束していた大阪案内を果たすことになったのだ。
木佐｢今日は俺がガイドになって色々連れてったるから！気になるモンがあったら遠慮なく言うてな？｣
シー｢是的！ジャア早速タコ焼キ食ベタイ！｣
木佐｢
大阪案内って名目やけど、俺からすればシーハンちゃんと二人っきりのデート。
今日は漫才以上に気合いを入れてシーハンちゃんにえぇとこ見せな！
木佐｢(ちろるに怒られそうやけど…)｣
========
ちろる｢……ん？｣
石井｢お、どうしたちろる？｣
ちろる｢なんか、さっき木佐が芸人らしくないこと考えてた気がして｣
石井｢は？何それ？｣
ちろる｢分からへんけど、風がそう私に知らせてくれた気がするんです｣
石井｢何やそれ？テレパシーみたいやな｣
ちろる｢ちょっと次会ったら木佐に問い詰めなあきませんね｣
石井｢…程々にしたれよ｣
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作者名：コッティ | 作成日時：2020年9月26日 22時
