花咲く街角�� ページ28
｢すごーい！
ママー！パパー！はやくー！｣
｢きぇーい！｣
大林｢そんな急がんでも｣
『走ったらアカンで！』
夫婦で仕事のため子どもらを連れて東京へ。
仕事を終えた次の日が夫婦揃って休みだったので、前から行ってみたかった川越に家族で遊びに来た。
昔ながらの日本家屋が建ち並ぶ見たことない風景に子どもらは大興奮や。
大林｢さすが小江戸の街。趣あってえぇなぁ｣
『夏には浴衣で観光する人が沢山おるねんて』
大林｢えぇなぁ、この風景にぴったりやわ。
また来年浴衣着て遊びに来たいなぁ｣
『ふふ、そうやね』
｢ママー！パパー！はやくうなぎたべよー！｣
『はいはい』
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うなぎ屋。
｢めっちゃおいしそう！いただきまーす！｣
大林｢結構な量頼んだなぁ。食えんのか？｣
『最近龍飛めっちゃ食べるのよ。この前なんてカレー3杯も食べたんよ』
大林｢マジか？すごいな｣
お昼も近いので早速川越名物のうなぎ料理で腹ごしらえ。
小学校低学年が食べるにしては中々な量のうな重をもりもり食べる龍飛がちょっと心配やけど、川越でしか味わえない味をのんびり堪能する。
『おいしい！やっぱり老舗のうなぎは違うわぁ！』
大林｢ほんま美味いな。そこらの店のと違ってボリュームめっちゃあるし｣
『ね、おいしく太ったうなぎ使ってるみたいよね』
｢おーしい！｣
｢うなぎおいしい！｣
大林｢ゆっくり食べや。喉詰まるで｣
子どもらも大満足で夢中になってバクバクうな重を頬張っている。
大林｢あ、うなぎで思い出した。訳あってうなぎ食えへん奴がよしもとにおったな｣
『銀シャリの鰻さんね』
大林｢そうそう。あいつの家系うなぎが食えへんっていうしきたりがあるやん｣
『過去にうなぎを食べたご先祖様が亡くなったって言うてたね』
鰻さんのお兄さんがしきたりを破ってうなぎパイを食べたら大変なことになったくらいやもんね。
｢うなぎさん、うなぎたべられへんの？｣
『鰻さんはね、うなぎ食べたら死んでまうから食べられへんのよ』
｢うなぎさんかわいそう…。みんなとまたここでうなぎたべたかったのに…｣
大林｢龍飛は優しいなぁ。鰻が食えへん分、龍飛がうなぎ食べたってな。鰻も龍飛が美味そうに食べてるとこ見るん好きやから｣
｢うん…｣
『ふふふ』
========
鰻｢は、ハーックション！！
っ、あ"〜〜〜っ、誰か俺の噂しとるな｣
橋本｢(おっさん臭いくしゃみやなぁ…)｣
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作者名：コッティ | 作成日時：2020年9月26日 22時
