君は誰よりも輝いていた�� ページ13
========
『今日はありがとうございました』
濱家｢えぇよ。これでAちゃんの気が少しでも晴れたら俺らも嬉しいわ｣
村本｢Aちゃんのためやったら俺はいつでも時間作ったるからな｣
大林｢っ、A！次は絶対ふたr…｣
莉菜｢健ちゃん帰ろ！じゃ、皆バイバーイ！｣
居酒屋を出て大林さんが何か言うてたけど、莉菜さんに引っ張られるように帰って行ってもた。
村本｢相変わらずやなぁ、あの二人｣
濱家｢あの様子やと、もうすぐ結婚するかもしれませんね｣
村本｢絶対そうや。病気の彼女支えるために頑張らなあかんな大林の奴｣
『……』
結局大林さんと一言も喋れへんかったな…。
比べたらあかんけど、大林さんと話してる時は弘の時とは全然違う安心感と心地良さに包まれて幸せな気持ちになる。
嫌なことあった日は特に大林さんと話したいのに。
『(また明日、大林さんと話そ)』
そう胸に決めて、私は濱家さんと村本さんに送られて帰路に着いた。
========
翌日。
『(大林さん、おるかな？)』
朝起きてもやっぱり舞台上での憂鬱が消えんかったから、今日一番に大林さんと話をしようと劇場に着いてすぐに私は大林さんを探した。
今日もライブ一緒やから、絶対おるはず…。
『(……あ、おった！)』
楽屋にはおらへんかったからロビーやら裏階段やらを念のため探していると、倉庫の荷物が沢山詰まれたゾーンで大林さんの背中を見つけた。
たばこ吸ってるんかな？話し掛けて大丈夫かな？
『大林さn…』
莉菜｢健ちゃん、好き…｣
ーﾁｭ…
『え…？』
大林さんの背の向こう側から聞こえたのは甘ったるい声と微かなリップ音。
大林｢ここまで来んでえぇやろが｣
莉菜｢だって、寂しいねんもん…。
昨日あんなに抱いてくれたら、離れたくないねんもん…｣
『っ…』
恋人同士やったら、身体の関係なんて当たり前。
私には全く関係ないことやのに莉菜さんの言葉に、私の胸はギュッと締め付けられた。
大林｢…あんまえっちぃことしたら身体に障るんちゃうん？｣
莉菜｢だって、私はいつ死ぬか分からんから、一秒でも長く健ちゃんに抱かれたいねんもん…｣
大林｢…そうかい｣
嫌、嫌、嫌…
これ以上二人のそんな話を聞きたくない！
莉菜｢健ちゃん、…抱いて？今ここで｣
『っ…』
もう無理！
私の気持ちを余計に抉るように大林さんを誘惑する莉菜さんに耐えられんくて、私は静かにその場を去った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 38人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
コッティ(プロフ) - miiiiiさん» こんにちは！リクエストありがとうございます！時々更新が亀以上になってしまうこともありますが、どうぞよろしくお願いします！コメントありがとうございました。 (2020年6月21日 9時) (
レス) id: 4263074a64 (このIDを非表示/違反報告)
miiiii - いつも楽しく読ませていただいてます！主人公ちゃんと大林さんの出会いから結婚するまでのお話や、付き合いだした時の周りの芸人さんの反応のお話が読みたいです！これからも無理せず頑張ってください！ (2020年6月20日 22時) (レス) id: 8c27785a75 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：コッティ | 作成日時：2020年6月16日 14時
