君のトリコ�� ページ9
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大林｢A、なんでそんな怒ってるん？｣
『……』
邪魔者が一人残らず消えてやっとAと二人きりになれたのに、Aは相変わらず口を聞いてくれんかった。
大林｢俺はお前みたいに賢くないねん。
頼むからお前が怒ってる理由、教えてくれ｣
『………自分にとって都合の悪いことは都合良く思い出さへんのね』
大林｢は？｣
やっと口を聞いてくれたAから出たのは、いかにも俺が何かしたかのような嫌味っぽい言葉。
何なん？俺が何したって言うん？
『これだけ言うても分からへんの？』
大林｢やから俺が何したん？｣
『……はぁ。昨日の晩あんた、知らん女の子と街歩いてたんちゃうん？私見てたんやから』
大林｢知らん女の子？…………あ！！｣
あれか！！見てたんか！？
大林｢ま、待ってくれA！誤解や！あれは妹やねん！｣
『嘘！妹ちゃんあんな髪型ちゃうかったやん！』
大林｢転職を機に髪型変えたねん！ちょっと待っとけ！｣
ここしばらくAは妹に会ってへんかったし多分あの時妹の顔が見えんかったんやな。
慌ててスマホを取り出して妹にLINEで事情を説明し、早急に今現在の顔写真を送るよう依頼する。
ーﾋﾟｺﾝ♪
大林｢来た！
A見てくれ。俺と歩いてた女、この髪型やったやろ？｣
顔を反らすAの顎を持ってスマホに向かせる。
『あ…』
スマホに映し出された写真を見てすぐにAの怒りに満ちた目が穏やかになった。
大林｢お前に渡すホワイトデーのプレゼント選ぶの、妹に手伝って貰ってたねん。誤解させてすまん｣
『わ、私も、ごめん。私てっきり健二が浮気したと思って…』
大林｢こんな最高にえぇ女を嫁に貰ったのに、他の女に目移りする訳ないやろ。お前以外の女なんか目ちゃうねん｣
『……ありがとう』
大林｢……帰ったらお返し渡すから、楽しみにしててな？｣
『うん…』
大林｢好きやで、A…｣
『私も…』
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楽屋外。
河井｢チッ、結局こうなるんかい｣
多田｢大林さんが浮気したと思ってぬか喜びしたのに…｣
桑原｢離婚するって期待したのに…｣
粗品・濱田・九条｢(思ったらあかんけど、…同感)｣
木崎・稲田｢いつになったらAちゃんは俺のモノになってくれるんやろ？｣
櫻井｢あなた達のモノにはならないでしょうね｣
横山｢Aに虜なんは河井さんらだけじゃないこと忘れてたわ。
てか大林さん、もうすぐ出番やのに…｣
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参考:『トリコ』Nissy
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作者名：コッティ | 作成日時：2019年3月9日 23時
