金髪とショート�� ページ24
新山｢美貴歩こそ、新しいショートめっちゃ似合ってるで｣
美貴歩｢ありがとう。もう年齢も年齢やし心機一転せなあかんしね｣
新山｢別に今まで通りのショートでも似合ってるし可愛いかったんやけどな｣
実は数日前に美貴歩も俺がよく通うヘアサロンで髪を切っていた。
今までオーソドックスなショートボブにしてたけど、いつも通りに飽きたのと30目前を機に丸みのあるショートカットにヘアチェンジした。
童顔で実年齢より下に見られることが多い美貴歩。
髪を切ったからといって童顔は変わらへんけど、大人っぽい雰囲気が一気に増したように見えた。
新山｢偶然とは言え同じタイミングで髪型や髪色変えたりするって、俺らほんま以心伝心やな｣
美貴歩｢ふふ、そうやね。生年月日と血液型が一緒なだけあるっていうかね｣
新山｢それが運命ってヤツやな｣
美貴歩｢出た恋愛マスター｣
新山｢えぇやんか｣
クスクス笑う美貴歩の服を少しだけ捲り上げて、そこから露出した素の腰にそっと口付けると｢ん…｣と美貴歩は色っぽい声を漏らした。
美貴歩｢ちょっと、まだ後片付け出来てないし私まだお風呂入ってないから｣
新山｢えぇやん一日くらい放っても。それにどうせ後で汗かくことになるんやし｣
美貴歩｢もぉ…｣
呆れつつも俺の頭を押さえるように撫でる美貴歩。
ほんまは自分もちょっとその気になってるクセして隠すんやから(笑)
美貴歩｢美容師さんにな、もうすぐ結婚式挙げること話したら、｢長くなくてえぇんですか？｣って言われてん｣
新山｢そうなん？｣
美貴歩｢うん。｢折角素敵な旦那さんとの結婚式やのにショボくて映えへんショートでほんまにえぇんですか？｣とも言われた｣
新山｢それって、カットしてくれた人が言うたん？｣
美貴歩｢ううん、シャンプーしてくれた人。女の子やった｣
新山｢あ、あー…｣
大体相手は誰か想像付いてる。多分最近店に入った新人美容師の子や。
俺らさや香のファンらしく、俺が髪切るために店に来ると異常にべったりしてくるしあまり話せへんコアなプライベートのことまで深く聞き出そうとしてくるし。俺が結婚してからそれが更にエスカレートしてきて正直鬱陶しい子。
言葉からするに遠回しな言い方で分かりづらくして美貴歩をバカにしてることがすぐに分かった。
大方見た目があまり派手じゃない美貴歩に｢地味やのにショートで余計に地味になってもえぇんですか？｣って言いたいんやろな。
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作者名：コッティ | 作成日時：2020年7月28日 23時
