すまん、そうくるとは思ってへんかってん【d!】 (ページ1)

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『「好き」とは、要するに将来自分の血を受け継いだ人間を作る、子孫を作るための子作りであり、その感情を昂らせるための前兆のようなもの。あなたは子孫作りに目覚めたのね。』

rb「いや、そう、やないねん。」

こんなにも、文学的に、いや、それ以上に「好き」について細かく説明されて、顔が真っ赤に染まる。この言葉の前に、俺は確かに彼女に「好きだ」と伝えたのだ。

そんなつもりはなかった。いや性的な欲がなかった、と言ったら嘘になる。しかし、だ。なにもそれが全てではなかったから。なおさら気恥ずかしい。

『それで、？どうしたの？』

どうしたの？ってそんな綺麗な目をして見つめられても。自分が何を言ったのかわかっていないのか？と問いたくなる。

いや、おそらくAには悪気もなければ一切の悪意もない。純粋な気持ちなのだろう。

rb「や、本当なんでもない…わ。」

『そう。何がしたかったの？ロボロ。子作りに目覚めたとて、どうやって子供を作るかわかるの？粘土や焼き物じゃ無理だけど。』

rb「さ、流石にわかるわ！！」

『そうよ。結婚をしたらまずはノルウェーに行ってコウノトリを捕まえなきゃ。嗚呼、でもコウノトリの悪口は絶対にダメ。聞こえたら子供をくれない。長い距離を飛んで子供を連れてきてくれるんだから感謝しなきゃ。』

rb「…じゃあさ、A。そのコウノトリはどこから子供を連れてくるん？」

『そうやね、天国やで。空で待ってる子供の中から1人を選んでくるの、この子がこの親にふさわしいって。』

rb「コウノトリは天国に行けるん？」

『うん。天と地をつなぐ鳥やし。』

rb「…あほ。」