刻譜-tn ページ37
tn「まず、Aは生きとるで。」
「だろうな。ぷあぷあが教えてくれた。」
tn「よもぎは死んだ。」
「殺したのか？さすがだな。」
tn「お前は何者でAたちとどういう関係なん？それがわからな、話すもんも話せへん。」
sn「……。」
ht「ちょちょっちょっと待って？なんでトントンはこいつとどういう関係なの？なんでAのことを話してるの？！」
tn「こいつが夢幻図書館の主人、ぷあぷあさんの時とおんなじで空間管理しとるやつや。Aのこと話す理由は簡単やで。ぷあぷあさんとおんなじようなやつなら、きっとAの事知っとるやろっていう勘。そうであって欲しくなかったんやけど…当たったって感じやな。」
「ほぼ正解だな。ぷあぷあはAの想像からできたように俺にも想像主がいる。あいつらとは昔からの友人だ。」
kn「想像主？って誰なん？Aのこと知っとるっちゅうことは俺らのうち誰かも知ってる可能性があるやろ。」
「…しんぺいさんは、知ってるだろうな。俺だ。」
sn「そうだねぇ…。元気かな？ラルカは。」
「地獄ではしゃいでるな。」
tn「…何が知りたいん？」
「…あいつはまた、無理をしていたりしないか？自分を犠牲にしたりしていないか？」
tn「してるで。でもそれを止める術は俺らにない。」
「だろうな。あいつは止められない。」
tn「俺らも頼って欲しいんやけどなぁ…」
「Aは、Aなりにお前らに頼っていると思うぞ。」
kn「いやうそやろ。先輩いっつも1人でやろうとしとるやんけ。」
「…みたところ、ここにAはいないようだが。お主らは信頼されとると思うぞ。普段のあいつなら何があっても自分も状況を理解していないと落ち着かないタチでな。この場にも来ると言うだろうな。」
「お主らは信頼されておるぞ。…時間じゃ。Aが元気かさえ聞ければそれでよい。すまぬな、手間をかけさせてしまって。」
ひゅっと少年が持っていた本が手元に渡ってくる。
目の前に広がったのは、ひどく現実味を感じる青々とした森の中だった。
sha「か、帰ってきた！！」
みんなが喜んで、空を見上げて、野宿の準備をし始める中、俺は立ち止まってこちらを見ているぺ神を見ていた。「何故」と問うように。
sn「ラルカはね。Aの親友で、よもぎに殺された女の子だよ。」
勝てない、なんて肩をすくめた後、ぺ神はそう呟いた。
彼は、彼だけは、いつも全てを知っている。けれど見守るだけで決して手を出さない。
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作者名：noroma±睡魔 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Chihiro0521/
作成日時：2022年7月23日 18時
