異世界派遣担当。Ⅳ【wrwrd!】【完結】 (ページ1)

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再開-em ページ1

トントンさんが話してくれた、「少年の日の思い出」という話。

本や蝶が好きな私と、蝶が好きであろう主人公の少年は同じ名前であった。少し、親近感を覚えたのだけれど、ネタバラシになってしまうが……蝶を潰してしまった、というシーンがあるのを聞いてすっかり気落ちしてしまったのをよく覚えている。

なぜ、このような危険な場で全く関わりのない本の話を、しかも私は実際に読んだことがないような物語の話をしているのかというと。

em「ﾋｯｸ……うせやろ……。」

思わず喉から高い悲鳴が上がるほど目の前に大きな、それはもう、わかりやすく例えるなら二足で立っているクマさんを縦に8体、横に6体くらい並べたような大きさの。

しかも今は、戦闘面で頭ひとつどころかそんな基準でさえも突き破っていってしまうような力強い味方、ゾムさんもいない。

em「な、俺はぁ！！三流の戦車ドライバーやぞ！！蝶の羽が脆くて弱りやすいんは知っとるしお前の種類がアレクサンドラトリバネアゲハって言うんも承知済みやっ！！」

その珍しい暗い青緑と、最大の大きさで目撃されているのは約28㎝、

em「いや、絶対28cmやないやんけ！！」

em→