たびじ ページ49
「はぁ…これだから慣れないことはしたくないんすよ…。」
そう言いながら人差し指で私を指し、
「アホ相手はだるいわ。」
ぐっと下に向けた。その瞬間重りか何かで思いっきり地面に押さえつけられるような感覚に襲われる。立つこともままならなくなって、ぐっと、押さえつけられる感覚に対抗するように腕を立てる。
「あら、まだ大丈夫なんすね。」
『はっ…？！ぐっ…あ』
その言葉の後ニヤニヤとしながらさらに指を下に下ろす。さらに押さえつけられ思いっきり地面に体を打ちつけ思わずえずく。どんどん息苦しくなるそれに目眩とくらくらとし始めた頭が意識を手放そうと必死に働いている。
zm「ふっ…！！どぉぉぉん！！」
「うせやろ？！」
しかしそれは直前で鳴り止み、ゾムの軽快な拳が彼がいた場所に空をきる。急いで飛んだ車掌にすぐに起き上がって1発ぶん殴る。
「いやおかしいやろ！！！アホか？！こんだけ力入れられたらすぐ立ち上がらんやろ！！現にそいつ倒れたんに！！」
『おぉ…』
ただ、両手を広げて私とゾムそれぞれに向けて握り潰すような仕草をする。途端に体が動くことができなくなった。それが超能力的な何かであることに気づいた時にはもう遅くて、だんだん息が苦しくなる。この異空間の特徴は、夜がいないこと。
『しょうがない…一回だけだから！
諦め半分でそう叫べばさっき私がここに入ってきた位置に不自然で真っ黒な何かが現れ、のそりのそりとこちらに向かって歩いてくる。お腹が鳴るような感覚に何かを察したのかゾムの赤くなる瞳に思わずニヤける。
zm「夜？！！なんでっ、」
『挑発したんやで。さぁ、暴れてええで！』
その言葉に続くように正面に突進してくる。向かった先にいるのは車掌だ。何もないはずなのに苦しくなっていくのが気持ち悪いのか、顔を歪め始める。私からしたら夜に包まれ…いや飲み込まれる感じに見えている。
「え、ちょっ…」
しっかり夜に飲み込まれ、車掌の声が聞こえなくなったことを確認してゾムが夜を引っ剥がして口に含み始める。すでに何度か見たが美味しそうにする姿には理解ができなかった。安心して欲しいのは、あの夜は奇病は発症してないこと。
zm「お、車掌出てきた。やっぱ気絶しとるな。」
『まぁ、夜と関わったことなさそうだったからね。』
床に伸びた車掌をシャオロンから解いた縄で縛る。
zm「多分、重力でも操っとったんやろこいつ。」
『そんな超能力な感じする。』
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noroma±睡魔2号店(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます！気分投稿ですけど…頑張ります！ (2023年3月12日 21時) (
レス) id: bb5893bd99 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - インフル…！体調第一で大丈夫ですので！！ (2023年3月7日 22時) (レス) id: c680ea5625 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：noroma±睡魔 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Chihiro0521/
作成日時：2022年2月3日 18時
