サイカ駅にて ページ43
のぼる朝日に、目を薄く閉じた。夜明け、外でも夜はいない。後ろを見れば駅のホームのベンチで肩を預けあいながら寝ている3人が目に入る。彼らが寝ている間に電車が一本通って行った。あんな四角い箱が不思議な力で走るのか、と少し感動もした。エンジン？かなにかで動いているのは知ってるし、車と同じ感じだと言うのは知ってる。アムネシアにはないだけで。
『うへぇ…朝から水は冷たかったか…』
サイカ駅周辺は、私とシャオロンが来た水辺のうちにあるため駅の周りにはうっすらと水が張っている。日が見える先の水平線は朝日を反射している。そして人影が2人。
『おっ…』
朝日を背景にかっこいい登場をしたにも関わらず駅の入り口でぐったりと座り込む。
ut「づがれだ！！！」
tn「はぁぁぁぁ………」
『お疲れで。』
ut「疲れるやろ！！夜に襲われまくって死にそうやってんぞ！！」
『そんなに。私のところはあまり。水の中にいるから目さえ合わせなければ。ゾム達もそんなに襲われなかったって。ロボロすごいよ。』
tn「Aみたいに回避方法もなければロボロみたいにふれあいなんてできひんし…俺がヘイト買ってまうからな。」
ut「…！！てかあいつら俺らが死に物狂いで来たってのにっ…ぐっすり寝やがって！！」
『水ん中にいる夜しかおらんから近づかんくて安心して寝れるって。』
大先生がぎゃあぎゃあと騒いでもなお起きる様子のない3人に苦笑いが溢れる。2人が大変だった、と言うのはボロボロの姿を見れば分かる。トントンはゆっくりと立ち上がって両頬を叩いた後電車の時刻表を確認する。
tn「まぁ…言うてもあと1時間くらい電車こおへんから休めるな。」
ut「ほんま？じゃあ僕も寝るぅー！！」
どかっと誰もいないベンチに寝そべった後、すぐに寝息が聞こえてくる。
tn「Aは？どないするん？このまま起きてるって言うんやったら俺少し休みたいんやけど…」
『ん、いいよ。寝る気ないしね。近くなったら起こすで。』
tn「すまんそうしてくれると助かるわ。」
3人の寝る正面のベンチに座り顔に持っていた帽子を顔に被せて寝てしまったトントン。一度は2人の荷物を運ぶ手伝いも兼ねて奥まで入ったものの結局駅の外に出てしまう。水の中に立つ。夜達は私の足元をちょろちょろと泳いでいる。小さくしゃがんで顔を水につける。不思議なのは、足は確かに少し深い水溜りほどの高さで立っているはずなのに、水の中で目を開けばそれは深く、深く沈んでしまうような。
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noroma±睡魔2号店(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます！気分投稿ですけど…頑張ります！ (2023年3月12日 21時) (
レス) id: bb5893bd99 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - インフル…！体調第一で大丈夫ですので！！ (2023年3月7日 22時) (レス) id: c680ea5625 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：noroma±睡魔 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Chihiro0521/
作成日時：2022年2月3日 18時
