やこう ページ12
ヒュッと喉が鳴るのがわかる。彼は、大先生が生み出した“夜”をまるで食事をするように、頬張っていた。しかし鋭い緑の視線はただ1人を捉えて離さなかった。
視線を浴びせられている側の彼は頭を押さえ、狼狽えるように視線を左右に揺らしながら座り込んだ。
『大先生…？！』
ut「すま、ちょあいつ頭ん中ぐちゃぐちゃすぎて頭いたなるわ…とりあえず俺こいつと話して見るから先にシャオロン助けたってや…」
そういってシャオロンの方を指を指した方向を見れば、お互いに肩を上下させながら何度もぶつかり合っていた。
『…シャオロン助けてくる。すぐ戻る。』
そっと、シャオロンと交戦中の黒いマントの人の方へ行き後ろからぶつかって倒れたところを見て手を後ろに組み敷く。上に乗っかれば例えどんなにこの人が力持ちだったとしても、私がりんごぐらいしか重さがなかったとしてもいい感じの物理で抑えられる。
「っ！！！なにすんねん！！漢の勝負やぞ！！」
『何が…？』
sha「ときどき辛辣よな、A。」
『そう？』
sha「まぁまぁ。で…お前何者なん？」
シャオロンが近寄って行って顔を隠していた部分をばっと剥がした。すると幼い男の子がひょっこりと顔を出した。
『…子ども？！』
sha「…えぇ…？」
こんな子どもが、“夜遊び”なんてやるか？
「____っ！！！子どもじゃないわっ！！！！」
まるで耳をつんざくような音がなる。思わず耳を塞ぐとその隙をついて押さえられていた状態から抜け出す。
「はぁ…ったく…ほんまになんやねんお前ら…こんな夜中に出歩いてて変やで？？」
『いやこっちのセリフなんだけど。なんで君たちは出歩いていたみたいになってるの？？』
「え、いや俺ら街守ったるヒーローみたいなもんやし。」
sha「あんだけ怪しい奴らって新聞で取り上げられといてか？」
「それは情報操作や。」
『意味わかんないけど…要するに君は“見えてる”の？』
「！！…なるほどあんさんこっち側なんか！！したらゾムにもやめるよう言わな！！おーい！！」
手のひらを返すように、何かに納得したように手を打つとてくてくと大先生がいる方へ歩いて行った少年。ふと、彼の「こっち側」と言う言葉に疑問が浮かぶ。こっち側という事は、他にも夜を知っている人がいるのか、そういう団体があるのか。どちらにせよ、希望が見えたのは確かだった。
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noroma±睡魔2号店(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます！気分投稿ですけど…頑張ります！ (2023年3月12日 21時) (
レス) id: bb5893bd99 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - インフル…！体調第一で大丈夫ですので！！ (2023年3月7日 22時) (レス) id: c680ea5625 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：noroma±睡魔 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Chihiro0521/
作成日時：2022年2月3日 18時
