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9. ページ9

「‥そ、それはともかく!私に用ってなんですか」

ゴホン、とわざとらしく咳払いをして、
私は話を逸らす。

『いや、用っていう訳じゃないけど、
佑亮、全然栞里さんのこと紹介してくんないし、興味?みたいな?』

「興味‥」

『でも、さすがに手ぶらじゃ悪いかなって思って、買ってきた』

そう言ってタクヤさんが取り出したのは、
有名店のシフォンケーキ。

「あ、これ、恵比寿で有名な!いいんですか!?」

このシフォンケーキ、並ばないと買えないやつなのに‥。

『ん。行く時並んでたから並んでみた。詳しいね』

「すみません、ありがとうございます〜〜‥、
あ、ご一緒に食べますか??」

『いや、俺甘いのあんま食べないから、
ていうか、予定あったんじゃないの?』

ハッ、予定。

「あ、実は佑亮の引っ越し祝いを買いに行こうかなって思ってたんですけど、決まらなくて‥」

『俺も行く、今日オフだし、いい?』

今日は、何だか急展開だ。

10→←8.



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作者名:あかり | 作成日時:2016年8月6日 23時

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