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『じゃあ、俺はこのへんで。じゃーね、佑亮と栞里〜〜』
ピンポンダッシュ‥とはいかずとも、
ピンポンした張本人は、私達に背を向ける。
「たくちゃん、ありがとう！」
その後ろ姿に声を掛けたら。
手をヒラヒラと振って、帰って行ってしまった。
泣きそうだ。
こんなに向き合ってくれたたくちゃんの気持ちを
私は無駄にしてしまったのかもしれなくて。
‥もし、佑亮に《誰か》が居たとして、
私は背中を押すことが出来るだろうか。
見守ることが、出来るだろうか。
『ここじゃアレだし、とりあえず、中入ろ』
ずっと黙ってた佑亮はそう言って、
私の手首を掴んだ。
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作者名：あかり | 作成日時：2016年8月6日 23時
