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「あの〜〜佑亮さん、貴方のお家はお隣ですよ〜〜」
『栞里、お腹すいた、ごはんを恵んで‥』
数日後、佑亮がついに引っ越してきました。
21時過ぎにチャイムが鳴ってドアを開ければ、
お腹を空かしたお隣さんで。
そういえば渡してなかった引っ越し祝いを
渡さなきゃな〜〜なんてお家に上げた。
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「佑亮、これ、引っ越し祝い」
『わ〜〜!!ありがとう!!!嬉しい!』
タクヤさんと一緒に選んだ雑貨と、お菓子は
すごく喜んでくれて、私も一安心。
タクヤさんは、俺と買いにいったのは秘密ね、
って言ってたから佑亮には秘密だけどね。
『ん?この雑貨屋さんって‥』
急に佑亮がぼそりと呟いた。
「ん?どしたの?」
『‥んーん、なんでも無い!!』
なんだろ、まあいっか。
「こんな時間までお仕事なの?いつも」
『ん〜〜今日はレッスン!大変だった、、!』
お腹を満たしてうとうとしてる隣人は、
満腹感だけじゃなくて、疲れからも
眠気にやられているらしい。
『ん〜〜!あ、そうだ、僕も栞里に渡したいものあったんだ!』
そう言って鞄から取り出したのは1枚のDVD。
『栞里、僕の仕事のこと、興味無いかもだけど、この時の僕かっこいいから見て!』
DVDのパッケージには、7人の男の人。
色違いの衣装を纏っている。
「ありがとう、観るね!」
『うん!じゃあ明日も早いし、僕帰るね!おやすみ!』
バタン、とドアが閉まって、私は一人呟く。
「佑亮がかっこいいことなんて、ずっと知ってるのに‥な」
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作者名:あかり | 作成日時:2016年8月6日 23時